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「格好良さ」と「機能」は同じ意味

 「機能美」という言葉があります。
 ニーズに正対している、機能的な物は美しい、という現代の造形思想です。
 近代的な工業製品を制作したクリエイターは、機能美という言葉を好んで使いました。
 車のデザインでもよく耳にします。
 鍛え抜かれた肉体のような機能義を理想とし、物の本質を、機能に見出すという考え方は、イラストなどビジュアル表現にも当てはまります。
 イラストの機能とは、キャラデザ(キャラクターデザイン)であれば生活感やその性格、人生観などが豊かに表現されることです。
 その人がどんな性格で、幼児期、少年期、青年期、壮年期、老年期とどんな人生を歩むか。
 好きな色、曲、食べ物、ライフスタイル、服の趣味、特技など。
 そして一日の生活は、休日の過ごし方、誕生日、クリスマスなどイベントをどう過ごすかなどなど。
 考えられるだけ正確に設定して、作り出したイメージを正確にもれなく伝達することが機能であり目的になります。
 そして、深く考え抜かれたキャラクターは、美的な外観に仕上がるはずなのです。
 美の秩序を構成する要素に「ヒエラルキー(階層)」があります。
 1番に伝える情報、2番目、3番目と情報の優先順位を明確化して、秩序立てて伝えることです。
 これができたイラストは、リアリティがあって、カッコイイ(綺麗な、かわいい)イラストになるはずなのです。
 ここでいう「リアリティ」とは、「存在感」のことです。
 「写真のようなリアリティ」ではありません。
 リアリティを出すには、対象の印象を瞬間的に捉える訓練が必要だと思います。
 時間を限定して、1秒にも満たない時間で捉えたことを描くのです。
 これは文章を書くときでも同様です。
 居合書きを一日一回以上続けるのは、瞬間的に認知したことを深く掘り下げて書く練習なのです。

「利益」をもたらすコンテンツは、すぐに廃れます。 不況、インフレ、円安などの経済不安から、短期的な利益を求める風潮があっても、真実は変わりません。 人の心を動かすのは「物語」以外にありません。 心を打つ物語を発信する。 時代が求めるのは、イノベーティブなブレークスルーです。