📕ブラームスはお好き
フランソワーズ・サガン、著
ブラームスはお好き
フランス、パリ。
青年シモンから届いた手紙に書かれた言葉、ブラームスはお好きですか。
なんてことはない、歳上の女性ポールをコンサートへ誘うための口説き文句。ポールからしたら、シモンはまだほんの子供にすぎない。それに、ダンディな彼氏ロジェがいる。
しかし、シモンの若さからくる情熱的な気持ちは、ポールを揺り動かしてゆく。
ロジェとの関係は長い。だけど、彼が浮気をしているあいだ、ポールはいつもひとりだ。
シモンは側にいてくれる…
3人の男女が織りなす、パリの恋物語。
妙齢の女性の恋心が繊細に描かれており、なんとも羨ましい三角関係のようにも思えてしまう。夜道を照らす街頭に彩られたパリが目の前に浮かぶような優雅な小説だった。時代を感じる(かつての日本に昭和の風景があったように)。