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【hint.601】ここまでたどり着ける回数を
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「あなたは、どうしてそれがやりたいのですか?」
この問いに答えられた時から、「それ」は、「唯一の目的」ではなく「ひとつの手段」へと変化する。
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ほぼほぼ「ひとつの手段」しかない、というものももちろんある。
たとえば、「何か食べたい。お腹が空いたから」という状況。
これは、「あなたは、どうしてそれがやりたいのですか?」という問いに対して、「お腹が空いたから」という答えが出てきていて、この場合はおそらくほぼ全員が、「まぁ、本当にお腹が空いてたら何か食べるしかないよな」ということになると思う。
ところで、「かっこいい車が欲しい。モテたいから」という状況があるとする。
これは、「あなたは、どうしてそれがやりたいのですか?」という問いに対して、「モテたいから」という答えが出てきているんだけど、じゃあ果たして、「まぁ、モテたいんなら、かっこいい車を手に入れるしかないよね」と、どれだけの人が納得するだろうか?という話。
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「あなたは、どうしてそれがやりたいのですか?」
この問いに答えられた時から、「それ」は、「唯一の目的」ではなく「ひとつの手段」へと変化する。
「モテたい」という目的が明らかになった以上、「かっこいい車を手に入れる」というのは、「ひとつの手段」へとここでは変化した。
そうなると、「じゃあ、『かっこいい車を手に入れる』以外にも手段・方法・選択肢があるんじゃない?」と、リキみを抜いて落ち着いて考え直すことができるよね。
こういう内容を、こうやって落ち着いている時に書いたり、読んだりしてると、「そうなんだよね〜」とか、「そんなことはわかってるよ」とか、そういった心の声が聞こえてくる人もいると思うんだけど、何かネガティブな感情がうごめいている時って、実際にここまでちゃんと向き合うことはけっこう難しいんだよね。
「じゃあ、他にも手段・方法・選択肢があるんじゃない?」
ここまでたどり着ける回数を増やしていきたいね。
今、こういう「しなやかで強い心の動き」を身につけていける実践の場を、「らいキチカフェ」ではつくろうとしています。