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ASDの同僚③

土日のカフェ営業の日の通勤はいつも日差しが強く
ぼくの腕はいつの間にかこんがりとしていた。

「ユイちゃん、今日はぜんざい用の白玉作ってみないかい?
白玉粉買ってきたんだ」
ぼくは、200グラムの袋をカサカサさせながら言った。
「わああ、わたし作ったことないんですかど、できますかね」
「大丈夫だよ。一緒に作ろう!準備するね」
道具をざーっと揃えて、この先はユイちゃんにやってもらおうと思った。
粉と水をきれいに混ぜてくれたので、丸める作業を一緒に始めた。
「真ん中を押すと形が割れて来ちゃうんです、いいんですかね?」
「もう少し優しく押すと割れないんだよ」
「大きさも同じ大きさにならなくて…」
「試作だから大丈夫!ユイの作った白玉かわいい形だね」
湯を沸かし大小の白玉を泳がすとすぐにフワフワと浮いてくる。
ユイちゃんは真剣に白玉すくいをしている。
「氷水の白玉くっついちゃいそうです、大丈夫ですか?」
「大丈夫さ、冷やしておいてランチの後のデザートにしよう!」

店主が接客から戻ってきた。
「ユイちゃん、山田くんがいなくてもひとりでもう白玉作れるか?」
「えっ⁉︎」「えっ⁉︎」
せっかちな店主にぼくは慌てて
「あと3回作ったら大丈夫です!」
と、言い切ってみた。

どうししてもこの続きがしたくて
ぼくは、老舗和菓子屋の求人に応募してしまった。

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