【2023.5.21.】2024年に向けた新しいリハビリテーションの形①「すべてはここから始まった」
※2023年6月20日追記
このコラムをオンライン講義でお伝えします。
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2024年同時改定後のリハビリテーションの新しい形について色々お伝えしていきます。
おそらく日本の多くのセラピストは、制度改定のことなど気にすることはないでしょう。多少気にしている人でも、個別のリハの点数だけを見て自分の給与がどうなるかくらいのことしか考えていないでしょう。
だけど、そんなことではもはや日本のリハビリテーションはどんどんダメになっていく。厚労省の資料にも目を向けたことのないセラピストが圧倒的多数を占めている状況では、リハの変革といっても伝わらないかもしれないが、今のままのリハのあり方ではだめだと強く思うからこそ少しずつ伝えていきたいと思う。
厚労省が、日本のリハビリテーションの在り方の大改革に乗り出したのは、平成16年の検討会からだと考えています。
すべてはここから始まったのです。
すべてはここから始まった!(2004年)
平成16年っていうのは2004年です。2024年同時改定のちょうど20年前。
上記の2枚の図は以下の厚労省サイトからの引用です。
◆第1回高齢者の地域におけるリハビリテーションの新たな在り方検討会資料
平成16年(2004年)の1月に報告書が出されているのですが、この高齢者リハビリテーション研究会で重ねられた議論が日本のリハビリテーションの改革に厚労省が本腰を入れるきっかけになったといっても過言ではないでしょう。
この検討会でまとめられた資料が以下のものです。
◆高齢者リハビリテーション研究会報告書「高齢者リハビリテーションのあるべき方向」(PDF:4,735KB)(厚労省のサイトのPDFが開きます)
2016年ごろからいろんなところで講演の機会をいただくたびに紹介してきた資料ですが、当時からこの資料の存在を知っているセラピストはほぼいませんでした。
この報告書は2004年に出されているだけどその前後のリハ業界の制度について書きだすと
2000年
介護保険制度開始
回復期リハ病棟の創設
2004年
高齢者リハビリテーション研究会報告書「高齢者リハビリテーションのあるべき方向」(PDF:4,735KB)資料発表2008年
疾患別リハ開始
標準算定日数の設定
このようになっているんですよね。
じつは、2004年発表の資料において以下の図のような指摘がなされています。
このような課題があったからこそ、疾患別リハや標準算定日数が導入されてと私は捉えています。
そうして、この図のような痛烈な指摘を厚労省所管の研究会が発表したのもかかわらず、当時からこの資料を読んでいるセラピストはほとんどおらず、図の②に書いているような、「効果が明らかでないリハが行われている」ということがその後も引き続き実践されていたのでしょう、だから厚労省は、またしてもリハビリテーションの在り方に関しての検討会を開始し、新しい報告書をまとめました。
その検討会がこちら。
第1回高齢者の地域におけるリハビリテーションの新たな在り方検討会資料
そうしてこの検討会で提出された報告書がこちらです。この資料は2015年に出されました。2006年の最初の資料から9年後ですね。
◆高齢者の地域におけるリハビリテーションの新たな在り方検討会報告書
2006年と2015年に出されたこの二つのリハに関する報告書が、回復期リハ病棟のリハのあり方、訪問や通所リハにおける生活キリのリハのあり方を大きく変えていったんですよね。
回復期リハにおいては、リハ実施計画書の書式が2015年の報告書以降大きく変わっていきました。特に2018年の同時改定以降は、生活期リハのほう慰問や通所リハの書式がかわり、リハマネ加算も導入され、リハビリテーションの在り方そのものが変わっていったんですよ。
この報告書の中でこれからのリハビリテーションに求められているものがあります。
このようなリハビリテーションを実践するために、2018年以降の診療報酬や介護報酬の改定は重ねられています。
これらの経緯を知らずして、2024年同時改定以降の「新しいリハビリテーションの形」は実践することはできないのです。
何のために制度が改定され、厚労省がリハ専門職に対してねにを求めているのかということをきちんと知ることから、2024年同時改定に向けたリハビリテーションは始まるのです。
◆高齢者リハビリテーション研究会報告書「高齢者リハビリテーションのあるべき方向」(PDF:4,735KB)資料発表
◆高齢者の地域におけるリハビリテーションの新たな在り方検討会報告書
まずは上記の2つの資料をサラッとでもいいからご覧ください。
もっと学びたい方はこちらもご覧ください。
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