【2023.7.24.】活動と参加へのアプローチ19「バランスの評価のこと1」
月1回、回復期リハ病院の作業療法科の症例検討会に参加しています。
前回の症例検討の問題点の一つとして「座位バランスが不安定」というのがありました。
どれくらいバランスが不安定なのか?
そこを具体的に評価することが必要だと思ったので、いろいろ掘り下げて検討してきました。
症例検討会で多いのですが、
座位バランスが不安定
立位バランスが不安定
歩行バランスが不安定
というような「不安定」の羅列をよく見かけます。
それに対しての目標設定が、
座位バランスの向上
立位バランスの向上
歩行バランスの向上
というような「向上」祭り状態になるのが非常に多く見かけるパターン。
もはやこうなってくると、具体的にどのようなアプローチをすべきなのか、短期目標をどのように設定すべきなのかってことがわからなくなってくる若手のセラピストが多くいます。
目標設定については「○○の介助量の軽減」とか「○○の向上」ではなくて、より具体的な目標設定にしようということはオンライン講義でも話しました。
※上記のリンクから講義資料のダウンロードが可能ですよ。
たとえば、問題点が「座位バランスが不安定」、目標が「座位バランスの向上」としているようなケース検討会の場合、だれにでも当てはまるような問題点であり、目標設定ですよね。
そこに、ケースの個別性やケース独自の課題を知ることはできません。
そうならないためには、目標設定だけではなく、問題点もより具体的に評価しておくべきだと考えます。
ではどうすることで、具体的な問題点になるのかということを明日のコラムで書いてみます。
こちらから活動と参加へのアプローチのシリーズコラムの一覧がご覧いただけます。
やまだリハビリテーション研究所
作業療法士
山田 剛
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