【2023.5.28.】2024年に向けた新しいリハビリテーションの形⑧「訪問のリハビリテーションで考えるべきこと」
病院リハを生活期に持ち込むのをやめよう
SNSでよく見かけるフレーズですよね。
病院でやっていることをそのまま訪問リハ(訪問リハ&訪看リハ)でやっているセラピストは非常に多いと思います。でも訪問して実践しているリハビリテーションの多くは、その利用者さんの住まいで行われているので、環境そのものが病院とは異なっている。
だから、在宅にいる利用者さんのリハビリテーションを実践するのであれば、理学療法士や作業療法士や言語聴覚士は、その在宅の環境に合わせたリハビリテーションを提供すべきである。
理学療法士や作業療法士、言語聴覚士の都合で病院のリハを持ち込むのをやめるべきだと考えている。
利用者さんがリビングにいるならリビングでリハビリテーションを実践する
利用者さんがソファーに座っているならソファーでリハビリテーションを実践する
利用者さんがキッチンにいるならキッチンでリハビリテーションをすることがめちゃくちゃ大切
普段過ごしている場所でリハビリテーションをするからこそ、リハの効果が普段の生活に反映されるんじゃないのかな。
わざわざベッドに移動する必要はない
先日のコラムでも書いたのだが、リビングやソファーにいる利用者さんをわざわざベッドに行ってもらってリハビリする必要はないと思うのです。
「わざわざベッドに行って臥位になってリハビリテーションをやる必要が本当にあるのか?」ということを考えることがこれからの訪問のリハビリテーションには求められる。
確かにソファーやリビングではリハビリテーションがやりづらいときもある、でもね、それが生活期リハビリテーションなんですよね。
利用者さんも生活しづらい
その生活しづらい環境や行動を何とかすることがリハビリテーションなんですよね。
だったら「セラピストがリハしやすい」からという理由だけでベッドに行くのではなくて、共に動きづらい環境でリハビリテーションを行って、どうすれば生活しやすくなるのか、動きを改善することが出きるのかを考えるべきだと思うのです
生活とリハビリテーションを切り離すのではなく、生活とリハビリテーションをセットで捉えるのが生活期リハビリテーション
リハビリテーションと生活がセットになっていない病院リハビリテーション持ち込んでは行けないんだと思うのです。
特に軽度な利用者さんほどね・・・
要支援、要介護1・2くらいの状態の利用者さんで、移動が自力で可能なケースは特に、生活している場でリハビリテーションを実践すべきだ。
セラピストが訪問した時に、どの場所で利用者さんが待っているのか?
その場所でまずリハビリテーションを開始すればよい。
対象者さんの生活に応じたリハビリテーションを実践するから、生活期リハビリテーションなんだということをきちんと理解しないと、2030年の報酬改定では悲惨なことになるんじゃないかな。
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やまだリハビリテーション研究所
作業療法士
山田 剛
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