活動と参加へのアプローチのめちゃくちゃ基本的なこと
活動と参加へのアプローチについてよく書いている。
若いセラピストさんの多くは、「活動と参加」に関する研修会を受講などされているかもしれないし、そこそこ経験のあるセラピストは「なんだか最近やたらと活動と参加って言ってるな」と感じているかもしれませんね。
活動と参加へのアプローチというけれど、ものすごく大事なことは
リハビリテーションにおいて、活動と参加へのアプローチは特殊なものではなく、普通のことなんだ
ということです。
特別な知識や技術が必要というものではなく、理学療法士や作業療法士、言語聴覚士なら当たり前のことであり、看護師さんや介護職員さん達もアプローチできるのが「活動と参加」なのだと考えています。
ここでいう活動と参加っていうのは
ICF(国際生活機能分類)に記載されている「活動と参加」のことを指しています。
この本をきちんと見たことのない方は一度お読みください。
ICFの概念図だけしか知らないというリハ関係者も多くいるでしょう。
概念図以外のほうがめちゃくちゃ大事なのです。
この本に記載されている「活動と参加」という項目がある。
単純に言うと、この活動と参加の項目に対してリハビリテーションとして関わることが「活動と参加へのアプローチ」ということなのです。
そうしてこの「活動と参加」の項目は、何ら特殊なものではないのです。
リハのスタッフさんだけでなく、デイケアやデイサービスなどでも取り組んでいる活動ってのもたくさん含まれています。例えば、
「姿勢の変換と保持」
立位や材姿勢を保持することなども含まれます。
「物の運搬・移動」
テーブルからコップを持ち上げること、手に持って運ぶことなども含まれます。
通所系の事業所では「手にコップを持って飲む」ことや「テーブルで姿勢が崩れないようにして何かの作業をする」という場面はたくさんありますよね。
もしそんな活動が上手に実践できない利用者さんがおられたときに、それに対して運動やリハや体操などを行って、「姿勢が崩れなくなった」「ちょっとの工夫で上手にコップを持って飲めるようになった」という結果があれば、それは立派に活動と参加にアプローチすることができたということなのです。
普段実践していることの多くは、「活動と参加」と言われている項目にアプローチしていることが多いのです。
以下の動画でも話していますが難しく考えるのではなくまずいろいろな課題を実践してみることが必要なのです。
実践してみたうえで、
なぜ動作を適切に遂行できないのかっていう部分を考えて、その解決に向けてアプローチすることが必要なのです。
患者さんの能力と課題としている活動との差を埋めることが活動と参加へのアプローチの基本なんですよね。そのことは以下の動画で述べています。
活動と参加へのアプローチを難しく考えすぎるのではなく、積極的に関与してほしいのです。
そして、この領域にアプローチすることができるのは理学療法士や作業療法士、言語聴覚士だけではなく、看護師さんでも介護スタッフさんでもアプローチすることができるのです。
介護保険の改定資料には以下のような文章があります。
多職種が連携して取り組むのがリハビリテーションであり、そのリハビリテーションで実践すべきなのが、活動と参加へのアプローチなのです。
決して特殊なリハビリテーションではないのです。
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