コラム7 2024年同時改定に向けて考える2021介護報酬改定1「訪問看護からのリハ」
2021年3月4日追記
解説動画を掲載しました。2021年版note購入者さんはコラムの一番下にあるフルバージョン動画をご覧いただけます。
未購入者さんもコラム中ほどにある5分ほどの動画をご覧いただけます。
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2021年介護報酬改定の詳細がわかってきた。2021年1月18日付の資料をもとに、2024年の同時改定に向けて、2021年介護報酬改定から事業所として、セラピストとしてどう考えどう行動すべきかということを書いていきます。
第1弾は訪問看護ステーションの人員基準・看護師が6割という問題で話題となった訪問看護ステーションの改定です。
今回の図表は厚労省の以下のサイトからの引用です。
主に以下の図について地域で働く作業療法士のやまだの見解をまとめます。
看護師の人員比率6割は回避されたわけではありません
リハのスタッフが多数を占める訪問看護ステーションに対しての議論が介護報酬の改定議論の中で行われました。
その中で浮上したのが、訪問看護ステーションの人員基準を変更してスタッフに占める看護師比率を「6割」とするとの方向性が示されたのが「看護師比率6割問題」です。
2021年の介護報酬改定においてはひとまず回避されましたが、完全撤回されたということではなく、2024年の同時改定に向けてはリハ多数の訪問看護ステーションにとっては検討すべき事項として引き続き考えなければならないと思っています。
診療報酬の「機能強化型訪問看護ステーション」の人員基準と、今回の介護報酬改定の体制強化加算はそれぞれ「看護師比率6割」となっています。
以下の機能強化型の図はこちらから引用しています。
引用元:令和2年度診療報酬改定の概要(在宅医療・訪問看護)(クリックするとPDFが開きます)
2021年介護報酬改定の看護体制強化加算はこちら。
診療報酬ではすでに看護師の人比率6割を要件とした機能強化型ステーションという区分があります。今回の2021年介護報酬改定における看護体制強化加算についても猶予期間を設けたうえで人員基準6割となったんですよね。猶予期間は令和5年4月(2023年4月)となっていることから、2024年同時改定時にはこれを基本とした改定議論になります。
在宅領域において訪問看護ステーションの果たす役割は多様化している
2021年の介護報酬改定議論では
リハスタッフが多いステーションがある
訪問看護からのリハでは軽度の利用者さんの訪問が多い
というあたりのことが議論の焦点となりました。
訪問看護ステーションの役割については以下のコラムで詳しく書いています。動画もありますので良ければご覧ください
◆「訪問リハと訪問看護のリハ」「訪問リハと通所リハ」それぞれの役割分担と方向性
訪問看護ステーションの看護師さん達に求められている役割とリハスタッフの実践している訪問リハビリとが乖離しているというのが、厚労省の中の議論でここ数年の報酬改定議論の中での見解だと捉えています。
約15分のフルバージョン動画は2021年版note購入者さんのみが視聴できます。(このコラムの1番下に掲載しています。)
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