【2023.6.15.】リハビリテーション部門で教育すべき「実施するリハビリテーションの方向性」のこと
非常勤掛け持ち作業療法士のやまだです。
この週は「触らないリハビリテーション」のことについていくつかコラムを書いてきたのですが、これっていうのはリハビリテーション部門の教育が必要で、なおかつ部門の方針として取り組むことが必要なのだと考えています。
病院であれば、退院後の生活のことをイメージしてセラピストの関与する量や時間を調整しながら自主トレを実践したり、活動と参加へのアプローチに移行することが必要。
生活期であれば、病院リハからさらに一歩踏み込んで活動と参加へのアプローチに取り組むことが求められる。
だけど、今現在の日本のリハビリテーション業界は、リハビリテーションの実践内容はセラピスト任せになっており、病院全体や法人全体として、提供するリハビリテーションの実施内容や方向性を統一しているところはまだまだ少ないと思われます。
回復期リハの基準が厳しくなり、生活期リハでも長期的なリハの提供が問題視されるからこそ、リハビリテーション部門としての方針を明確にした理学療法や作業療法、言語聴覚療法の提供が必要だと考えています。
セラピスト任せのリハビリテーション
「○○さんが担当すると退院までにきちんと自主トレのこと指導したり、ケアマネさんと連絡取ってくれるけど、△△さんは退院ぎりぎりまで毎日同じようなアプローチしてるなあ」
「○○さんが訪問の担当になると、こまめにケアマネさんと情報交換してくれるけど、△△君は同僚の看護師とも情報共有できていないな」
っていうような、担当するセラピストによって、退院に向けた関わり方とか、活動と参加へのアプローチに関する考え方とか、他職種連携についての取り組み度合いなどに差が大きくて、部門として取り組めていないリハビリテーション部門はたくさんあるのではないでしょうか?
それは、リハビリテーション部門としての教育が不足しているからだと考えますし、病院のセラピストは病院のことしかわからないし、生活期のセラピストは生活期のことしかわからないので、「つなぐ」ために何をすべきかということもおそらく気づいていないのだと思います。
リハビリテーション部門で必要なリハビリテーションの考え方の教育のこと
病院リハから生活期リハにシームレスに移行していくためには「つなぐためのリハビリテーション」が必要です。
具体的には以下のような動画で話しているような研修が必要ではないかと考えています。それぞれのリンクから講義資料のダウンロードができます。
訪問看護ステーションにおけるリハビリ部門で必要なリハビリテーションの考え方の教育のこと
バラバラなリハビリテーションサービスの提供ではなく、組織として一丸となって取り組むリハビリテーションサービスの提供が必要です。セラピストによって考え方が異なっていたりするのではなく、部門の方針として必要な時期に必要なリハビリテーションの実践が2024年同時改定以降は求められます。
そんな状況に応じたリハビリテーションの提供ができていないリハビリテーション部門の方は是非教育として活用してほしいなと考えています。
必要であれば、いつでも協力させていただきます。
やまだリハビリテーション研究所
作業療法士
山田 剛
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