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大河ドラマ『どうする家康』第23回「瀬名、覚醒」の感想

 「瀬名、覚醒」とは、「瀬名の決意」ということでしょうが、肝心の「決意」の内容は未だに不明です。今回は、今回から3回にわたる「築山殿始末」の序章のようで、「決意」の内容は次回に語られるようです。

今回のドラマの内容は、
①水野信元の誅殺
②於愛、徳川家康の側室に
③滅敬(穴山信君)登場
でした。

1.水野信元の誅殺

 水野信元誅殺についての僕の理解は、「水野信元が岩村城に兵糧を売っている(調度品と交換している)と、水野信元と仲が悪かった佐久間信盛が織田信長に進言。織田信長は水野信元に使者を送るが、帰路、織田信長の使者と釈明のための水野信元の使者が喧嘩になり、相討ちで死亡。こうして水野信元は釈明の余地なく誅殺されることになった。徳川家康は伯父・水野信元を殺したくないので、大樹寺に匿う。しかし、織田信長に催促されたので、大樹寺から岡崎城へ移す時、密命をおびた平岩親吉に殺させた」です。

 ドラマや、終了後の「大河潤礼」では、「大樹寺で討たれた」としましたが、『松平記』では、武士らしく切腹したことになっています。

佐久間父子、しきりに讒言いたし候間、水野下野守を家康へ申し付け、同年12月27日に切腹有り。むざんの次第也。

『松平記』

 このドラマは深い。五徳が父・織田信長に「武田の間者・望月千代が築山屋敷に出入りしている」と報告すると、織田信長は、水野信元を呼び、「岡崎で沙汰を待て」と命じました。これは「岡崎城で沙汰を待て」という意味でしょうが、身の危険を感じた水野信元は「大樹寺も岡崎だ」と大樹寺に逃げ込みました。
 その水野信元を斬る為、徳川家康は大樹寺へ向かいました。勘の鋭い水野信元は「これは『裏切りは許さぬぞ』という見せしめじゃ。お前でなければ、お前の身内の誰かが裏切っておる」と言い残して死にました。
 五徳が瀬名に「父は裏切り者を絶対に許さない」と言うと、瀬名は望月千代と会うことを止めました。

2.於愛、徳川家康の側室に

 瀬名はある「決意」を胸に抱いていました。ただ、それを口外し、実行するためには3つの不安がありました。

・夫・徳川家康のこと
・長男・信康のこと
・長女・亀姫のこと
・岡崎のこと

 長女・亀姫は、奥平信昌に嫁ぐので安心です。
 夫・徳川家康には、天然ではあるが、心優しい於愛が側室になってくれるので安心です。この於愛と徳川家康の出会いについては、ドラマのように西郡局が紹介したとする説と、徳川家康が於愛の家に立ち寄って見初めたとする説があります。

3.滅敬登場

 残る問題は長男・信康に関してです。PTSD(Posttraumatic Stress Disorder。心的外傷後ストレス障害)なのか、時に凶暴になるのです。
「いつまで戦えばよいのですか。いつまで人を殺せば」
と言う信康を救うためには、瀬名が胸に秘めていた「決意」を信康に伝え、実行する必要がありました。
 瀬名は築山屋敷に信康を呼びました。そこへ望月千代が武田の重臣・穴山信君が、唐人医師・滅敬に化けてやって来ました。

 さて、次回、滅敬(穴山信君)に語る「決意」、信康や岡崎を救う謀(はかりごと)がどのようなものなのか、楽しみです。

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