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「山口、事務所やめるってよ」〜アーティストビジネス・メンタリング事業始めます


  タイトルの意味は、そんな風に言わないでね、ということです。「桐島 部活やめるってよ」に掛けているのが、オジサンぽくてダサいとも、言わないで下さいww

 僕が音楽事務所を始めたのは1986年/平成元年のことでした。もう昔過ぎて、何を思っていたのか全然覚えていませんが、音楽でビジネスして、自己実現するということを夢中でやっていました。
 初期に村上ポンタ秀一や佐山雅弘と言ったミュージシャンズ・ミュージシャン(音楽家からリスペクトされる音楽家)のマネージメントに関われたのはラッキーでしたし、勉強になりました。「労力がかかる割に儲けるのが難しいので既存の音楽業界人がやりたがらない。だから新参者の僕らにチャンスがあったんだ」と気づいたのは随分経ってからのことです。

 徐々に音楽ビジネスや音楽業界の仕組みがわかってきて、僕も新しい価値を産み出す側に回りたいと思うようになりました。故ポリスター細川健さんのお言葉をお借りすると「俺はアリスの時はプロデューサーだった。佐野元春に出逢ってプロデューサーを助ける側に回ったんだ。音楽ビジネスをやるというのは、プロデューサーになるか、プロデューサーの役に立つ人になるかのどちらかだ」ということで、「俺はプロデューサーをやる」とずっと思っていました。

「ヒットがすべてを解決する」と信じられた時代

 「ヒットがすべてを解決する」とレジェンド達は迷いなく信じていらっしゃいました。良い時代だったという言い方もできると思います。僕は、一時代を築かれたキティレコードの多賀英典さんと20代に仕事でご一緒したことが音楽プロデューサーとしての自分の礎になっています。(多賀さんについては以前ここに書きました。)今も現役のフォーライフ後藤豊さん、トライストーン山本又一朗さんなどもヒット哲学をお持ちの尊敬する先達は音楽界にたくさんいらっしゃいます。

 デジタル革命によって、音楽ビジネスが根本的に構造が変わりました。音楽制作/レコーディングも、ユーザーの消費行動も大きく変化して、多額の資金や大きな組織はマストで必要ではなくなり、マスメディアの影響力も限定的になりました。「個へのパワーシフト」が強烈に起きたわけです。今は、「そもそもヒット曲の定義ってなんだろう?」と考えざるを得ない時代ですね。
 僕自身は、アーティストマネージメント業という自分の出自を誇りに思っているということは、折に触れて発言してきました。日本音楽制作社連盟の理事を8年やらせていただいたことで日本の音楽界の素晴らしさを知ることができて、自分の礎にもなっています。その誇りをベースに、時代に即した形で、音楽家をビジネスと権利の中心に置いて、メンタリング、コンサルティング、コーディネートするというサービスに転換しようと思います。

音楽の素晴らしさは変わらない

 子供の頃から理屈っぽい性格なので、いろんなこと言いますが、音楽家と音楽ファンが大切という基本は不変で、普遍的な真実だし、音楽に関わる理由ですね。
 ダテに長くこの仕事をしていないので、経験をベースに提供できるノウハウ、知識、ネットワークは豊富にあります。SNSとUGM全盛の時代ですが、従来型のマスメディアや音楽メディアを活用したいときもあるでしょう。そういう付き合い方をするのか、業界慣習をわかりやすく伝えます。タイでオーディションやって16歳の美少女を選んで日本発でアジアデビューさせたり(
Sweet  Vacation)、インドネシアのロックスターAiu Ratnaを日本人とユニットを組ませたりと、数々の挑戦/失敗体験も今なら冷静にノウハウとしてシェアできます。著作権管理の仕組みも経験がない人にはブラックボックスに見えるでしょう。デジタルサービスが主軸になったことで、従来とは違うやりかも可能になっていますが、既存の音楽業界人は説明してくれないでしょう。構造を理解すれば、そんなに難しいことではありません。

最新テクノロジー情報と作編曲家・マーケターの紹介も

 アーティストの応募が多ければ、意識の高い業界人によるシンジケート組みますし、もちろん僕も活動方針、戦略構築は協力し、情報・人脈を惜しげなく提供します。
 これからの活動に必須のデジタルマーケティングの専門家も適切に紹介します。作品力を上げたければ、プロのソングライターやトラックメイカーとマッチングします。音楽マーケティングブートキャンプ山口ゼミで、オーガナイザーとして育成してきたので、長所も性格も把握しています。レコーディングエンジニアや映像クリエイターなどの紹介も自由自在です。
 世界中の音楽関連サービスの動向については、スタートアップスタジオの代表として、エンターテックエバンジェリストとして常にアンテナを立てています。音楽家にとって重要なニュースはいち早くシェアして伝えたいです。

インディペンデントな事務所やレーベルも応援したい

 今回発表したメンタリング事業を思い立った時のイメージはセルフマネージメントする音楽家へのサポートでしたが、レーベルや事務所といったビジネスを手掛ける若い世代も応援していきたいです。
 日本の音楽界は「素人マネージャーと新人アーティストが天下を取る」ことが繰り返されてきた業界です。デジタル化の進展が、「下剋上の可能性」を大きく広げています。日本の音楽が世界に広まり、ガッツリ儲けるような若い力を、サポートして押し上げていきたいですね。
 レーベルや事務所をやるなら、まさに「これまでの業界慣習」と「これからの勝ち方」の両方を知っておくことが必須です。知見と人脈については僕らに頼ってください。

ベテランマネージャー福田昌弘によるメンタリング

 この事業を中心になってやってもらおうと思っている福田昌弘は、とても優秀な音楽マネージャーです。25年の付き合いになりますが、人懐っこさと優しさの向こうにクールな計算ができる男です。「福ちゃん」と呼ばれる福田昌弘との付き合いも古いです。前述の多賀さんとお仕事している時に、多賀さんの運転手から業界人キャリアを始めています。ファーストコンタクトは、電話で僕が説教したことらしいのですが、もちろん何も覚えてません(笑)。その後キティで活躍して、自分で音楽事務所も経営してました。僕が「エンターテックエバンジェリスト」としての活動に傾斜する時に背中を押してくれた友人でもあります。
 マネージメントというのは経験も大切ですが、僕以上に色んな所で揉まれてきた猛者です。福田と一緒に若い音楽家、プロデューサー、マネージャーをサポートしていくことで日本の音楽界の活性化に役立てることができたら嬉しいです。本事業の核となるチーフメンターは、僕よりもマネージャーとして優秀な人いうのが条件なので、福田は適任です。ライブハウスからのバンドの発掘、育成は眼を見張るものがありますので、プロフィールをご覧ください。バンドやシンガーソングライターだけでなく、「つつみ込むように」でプロデューサー島野聡が最も忙しかった時のマネージメントも手掛けていました。
 若いアーティストやレーベル事務所をやる若者に、福田とコミュニケーションできることにはすごく価値があるなと思ってます。

 アーティストマネージメントを核とした音楽事務所ととして長年築き上げてきたBUG corporationのノウハウを今の時代に活かして貢献できることと僕は確信しています。興味のある方はこちらから、お申し込み下さい。

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山口哲一:エンターテック✕起業
モチベーションあがります(^_-)