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AIシンガーはMusicVideoの新しい試みも始めます!~トパーズと考える創造とAI活用の現状と可能性~

 10/16ローンチのAIシンガー「紫門トパーズ」。公式ソングも次々リリースしています。同日リリース、U-SKE&紫門トパーズの「わふわふ」のMusicVideoをYouTube公開しました。ご覧ください!


アニメチェーンが開発中の映像AI生成技術を活用したMV

 今回のMVは、アニメチェーンとAiHUBが開発中のAI生成技術を使って制作していただいたものです。
 僕らが提供したのは、トパーズキャラの一枚の絵と楽曲データです。浅田祐介からDJプレイの様子というコンセプトアイデアがでてきて、あとは、AIを使ってどんなことができるかという挑戦でもあります。
 ネット上では、アニメ会社が関わってるのにクオリティが低いとか、AI使ってるのがけしからんみたいなネガティブな声がありますが、学習データに関する公正さは強く意識している会社が集まったプロジェクトですし、そもそも目指しているのが、簡易的に速攻で楽曲の良さを伝えるリリックビデオをミュージシャン自身が作れる世界です。そのためのトライヤルと位置付けています。プレスリリースはこちら。

バグルスは始まりを告げ、岡崎体育が葬送したMVというフォーマット

 僕らは音楽ビジネスプロフェッショナルですし、クリエイティブ領域のエキスパートのチームを自負しているので、GEMVOXを始めるにあたって、改めてMVの役割についての考察も行っています。
 MusicVideoは80年代にMTVの隆盛と共に広がったアートフォームです。The Buggles『Video kills radio star』が MV時代の訪れを象徴している曲ですね。MV史の始まりです。MTVがどんどん影響力を持っていきました。

 MTV全盛自体は、MusicVideoの巧拙が、楽曲ヒットの大きな要素でした。制作費も高騰していき、おそらく頂点は、Michael Jackson 『Thriller』でしょう。MVは、楽曲リリース時には必ず作られうようになり、一般化していくプロセスで表現はパターン化していきました。特に日本では、地上波TVでMVを流す番組が少なく、レコード会社の宣伝予算で作らえるという事情と、音楽専門チャンネルの影響力が限定的なことなどが理由で、低予算で作られるようになった側面もあります。
 Tiktokでのユーザー作成動画が、ヒットの源泉になった時代に、 存在意義を失い始めたMVというアートフォームの「お葬式」をしたのが、岡崎体育『MUSIC VIDEO』だと僕は思っています。MVへの愛情と、ワンパターン表現への皮肉が上手に表現されていて好きな楽曲ですし、MVです。

  象徴的に言うと、バグルスがフィーチャーし、岡崎体育が丁寧に葬ってくれたMVというフォーマットは、これからどうなるのか?その回答を模索するのが僕たちの施策です。動画サービスが音楽伝播の中心になっている今、楽曲を広めるために、何らかの映像は必須です。楽曲の世界観を反映させた映像です。

音楽家自身が簡易的MVを速攻でつくれるツールを提供するGEMVOX

 今後のMVは、映画を思わせるような豪華な映像を作るのが定番になっているK-pop的な方向性と、楽曲を聴かせることにフォーカスした簡易なリリックビデオの2方向に収斂すると僕は考えてます。
 GEMVOXが取り組むのは後者のスタンスで、「ミュージシャン自身が簡易的なMV(≒リリックビデオ)を速攻で作れる」環境を提供することを目指してます。
 AIシンガーは、作曲家に自分の楽曲を自由に表現できるためのツールです。プロシンガーのデータを学習データにしたことで生まれる高い表現力と、GONZO創造のキャラクターが居ることで、クリエイターの創作意欲を刺激し、素晴らしい作品群が生まれることを期待しています。楽曲を広げることをサポートするGEMVOXの活動の中にMV制作ツールを位置づけています。MVというのは「誰もが知っている成熟したアートフォーム」なので、その枠組の中で、ミュージシャンが簡易的なリリックビデオを作るためのサポートと言う役割はAIが適しています。その趣旨に賛同してくれたアニメチェーンさんが、AI生成ツールを開発し始めてくれました。まだまだ限界があるツールですが、これから開発を進めて、完成後は広く解放することを目指しています。
 AIツール開発にはコストがかかります。映像生成AIの会社との連携しながら、挑戦していくことになるのですが、楽曲リリースを重ねながら、新しいMVのあり方の模索は続けていくつもりです。
 ユーザーの皆様には暖かい目で見守っていただけると、クリエイターには自分の問題として関わってもらえると、とても嬉しいです。

 今回のトパーズ&U-SKE「わふわふ」MVに辛口コメントが、特に英語で多かったのは、強がりではなく心強く思っています。無視されるより批判されることが100倍嬉しいです。
 クリエイターファーストの生態系を目指すGEMVOXのプロジェクトはまだ始まったばかりです。引き続き、ご注目ください!!頑張ります!

あらゆるクリエイターに!3つのコンテンスト実施中

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