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演劇の良し悪しって?

 たとえば、審査員が「面白くない」と評価した作品があったとして、それは単にその審査員にそれを楽しめるだけの教養がなかっただけかもしれないよね、みたいな話ってもうnoteに書いたっけ?いや、それこそ教養のない私がなんてこと発言するんだよって話なんですけど。

 私は≪良い作品≫が作りたいと思っているので、観劇しに行くときは必ず勉強のつもりで観に行きます。そして、≪ 良い作品 ≫を作るためのヒントがほしくて、作品の良し悪しを考えるのです。でも、≪ 作品の良し悪し ≫ って何なのでしょうか。

 役者とか美術とか効果とか、技術面ではまだ測りやすいかもしれないですね。高度なテクニック、本物のような再現度、のようなところでしょうか。

 それでは、≪芸術性≫はどうでしょう?どうやって測りますか?演劇と言っても、さまざまなジャンル、スタイルのものがあります。それらの ≪ 芸術性の高さ ≫ 測るなんて、どうすればよいのでしょうか。

 文化や歴史から見て、かつてないほどに斬新な、革命的な作品だったらば評価しやすいのかもしれないです。でもそうだとしたら、その知見がない私には、≪ 芸術性 ≫ において作品を評価することは不可能です。

 …本当に?

 教養や学がなくても、凄い作品は凄いって思うよ?そう感じるということは、経験や知見からはずれたところで、その芸術性を測る何かがあるということでしょう?

 私はそれを言語化したいと、ずっと思っています。「感受性」や「センス」といったあいまいな言葉ではないもので。

 昔、高校演劇中部大会の生徒審査員をやらせてもらった時のこと。地域の学校から集まった十数人の生徒審査員たちが、上演作品について「あれが悪い」「これが出来てない」などと発言しあう中、それを見かねたとある学校の先生が「 粗探しをするな 」 と私たちにおっしゃったのを、今でも覚えています。

 そう。≪評価する≫とは、粗探しをすることではない。
 ≪評価≫とは、自分にある評価基準に基づき、
 どれだけの価値があるのかを見定めること。
 けれど、その≪自分にある評価基準≫が
 いったいどれぐらい信憑性のあるものなのかが
 まだ自分では測りかねています。

 きっとトライ&エラーしかないのだろうな。
 考えを発信し続けること、他の考えをたくさん受信すること。

 みなさんなら、どう測りますか?
 演劇の良し悪し。
 作品の芸術性。
 自分の中の評価基準。

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