はじめて世界に触れるように
「五感のうち、どれなら失くなってもいいと思える？」
絵を描いて
見るということにフォーカスしているけれど
最初に頭に浮かんだのは視覚○
時々山の中を目を瞑って歩いてみる○
鳥の声やふと香ってくる花の香りに
頭の中では鮮やかな色が溢れてくる○
とても豊かな世界だ○
視力が弱い人は
そんなにしっかり見なくてもいいよと
神様が視力を弱くした説
案外そうかもと思っている○
僕も視力がかなり弱いのだが
最近は眼鏡を外して生活していることも多い○
見えるとついつい見すぎてしまうのだが
あんまり見えないことで
細部より大きな形を見ることができるようになった○
それは思考にも全く影響していて
細部より大きな流れを意識できるようになった○
このぼんやりな視界も案外氣に入っている○
でも光を感じられないのは辛いなぁ○
あっちが明るいな、こっちが暗いなとか
光と影は感じていたい○
そしてやっぱりこの世界を見ていたい○
聴覚
音楽大好きだし
鳥の声や波の音
あなたの声を聴いていたい○
嗅覚
香りが呼び覚ます過去の記憶や
手招く甘い花の香り○
雨のにおいや潮の香り○
あぁ逃すことができない○
触覚
日々当たり前にありすぎて
感じなくなることを想像することが難しい○
実はなくなると一番困るんじゃないかな○
はじめて世界を認識したのも触覚だった○
あなたの温もりやあなたの頬に触れる喜び○
味覚
なくなると文字通り味気ない○
なんともセンシティブな内容だし
もちろん答えなんてないのだけれど…
時々その感覚がなくなった時のことを想像してみる○
高校生の時に右膝を大怪我して
数年後に手術とリハビリ
3年ほど走ることができなかった○
もう一度思いっきり走れた時の喜びは今でも忘れない○
きっと子どもが走れるようになったときも
嬉しくて嬉しくて走り回るんだろう○
赤ちゃんは
はじめて見るもの
はじめて聴くもの
はじめて嗅ぐもの
はじめて触るもの
はじめて味わうもの
全てが鮮やかで眩しくて仕方がないんだろう○
心のことにフォーカスしすぎて
身体って不便、なんて
贅沢にも思ったりすることもあるけれど
身体があって
心が躍動するんだね
おどって はしって ないて うたう
I dance, then I run, then I cry and sing.
(A Dream Song / LUCA)
今一度
はじめて世界に触れるように
身体と心を躍動させていきましょうね
感覚はいつでも蘇るのを待っている○
