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Lady Madonna 母親達への応援歌

今回は高校の時の同級生、水野君のリクエストに応えます。
名古屋LIVE BARでの演奏頑張って!

ポールの作品。『ナショナル・ジオグラフィック』誌(1965年1月号)に掲載されていた母親の写真にインスパイアされて書いたようだ。
ポールは次のように語っている。「彼女がとても誇り高き女性に見えた。僕はそれを一種のマドンナ的な母子像として捉えた。その写真から親子の絆が存在することが伝わってきて、『レディ・マドンナ』を書いた」

『ナショナル・ジオグラフィック』誌(1965年1月号)

記事の中で、この女性は『マウンテン・マドンナ』と表現されており、概要は以下の通り。

彼女は自分たちの生活様式が脅かされているのを感じている。彼女たちマレー系ポリネシアの民族は、何世紀も前にこの丘に避難してきた。彼女たちは部族地域を開拓し新たに定住した何千人ものベトナム人に囲まれて暮らしている。その一方でベトコンゲリラが高地を戦場にしており、彼女たちの生活を脅かしている。

ビートルズのメンバーはマネージャーのブライアン・エプスタインから、政治的な歌詞や発言は禁止されていた。ポールがどのくらい政治的な背景を意識していたかは定かでないが、そこで生きる女性たちを応援したかったようだ。

歌詞は、子供を大勢抱え育てるマドンナ婦人の日常生活を描いたもの。「お母さんたちへの応援歌」だともポールは語っている。
マドンナは聖母マリアの称号。ポールの母親の名前もマリアだったことから、若くして他界した母親へ捧げた楽曲ともいえるだろう。

コロナ渦、ポールは『レディ・マドンナ』を演奏し、コロナ対策基金への協力を呼び掛けた。
そして医療従事者に向け、次のようにコメントしている。
「私の母メアリーは第二次世界大戦の戦時中・戦後、看護婦として働いていました。
私たちの生命を守る為に日夜コロナと戦っている医師、看護師、そして医療スタッフが大勢います。私達はあなた達を愛しています、ありがとう!」

コロナ対策基金への協力を呼びかけるポール

曲の解説に戻ります。
忙しい母親の1週間を歌った歌詞は以下の通り。

レディ・マドンナ、胸には赤ちゃん
金曜の夜、手ぶらで訪れ
日曜の朝、修道女のように忍び足
月曜日、子供が靴紐を結べるようになった
火曜の午後、いつまで経っても家事が終わらない
水曜の朝、新聞が届かない
木曜の夜、破れたストッキングも直さなきゃ ♬

ちなみに「忙しい母親も土曜日には羽を伸ばすためパーティーに行く。なので土曜日は抜けている」とポールは語っていた。

また、ロシア民謡に「一週間の歌」がある。ポールはインスパイアされたのだろうか?
機会があったら聞いてみたい。

日曜日に市場へ出かけ 糸と麻を買ってきた
月曜日にお風呂をたいて
火曜日はお風呂に入り
水曜日に友達が来て
木曜日は送っていった
金曜日は糸巻きもせず
土曜日はおしゃべりばかり
友よ これが私の一週間の仕事です
テュリャ テュリャ テュリャ テュリャ テュリャ テュリャリャ ♬

それにしても、ロシア民謡の方は仕事と言いながら、ほとんど働いていないな(笑)

【あとがき】
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