With a Little Help from My Friends リンゴの人生を唄った曲
今回は高校の時の同級生、水野君のリクエストに応えます。
そういえば、リンゴの曲を解説するのは初めて。
リンゴが架空の歌手ビリー・シアーズ(Billy Shears)に扮し歌うというコンセプトのもとで書かれた楽曲。
基本的にポールが作曲。歌詞の一部をジョンが手伝ったようだ。
高音が苦手なリンゴのキーに合わせて作曲され、正式タイトルが決まるまで「バッド・フィンガー・ブギ」と呼ばれていた。
どの辺りがバッド・フィンガーなのか定かでないが、後にアップル(ビートルズが作った会社)からデビューするリバプールのバンド『バッド・フィンガー』の由来となっている。
司会者のポールが歌いながら、ビリー・シアーズなる人物が率いる”サージェント・ペパーズ・ロンリーハーツ・クラブバンド”を紹介した後、リンゴが飄々と歌い出す。
ちなみに、前曲との繋ぎには、64年のハリウッド・ボウル公演で録音された観客の歓声が使われている。
歌詞はWhat would you think if I sang out of tune? Would you stand up and walk out on me?(ぼくが調子ハズレな歌をうたったら、きみはどう思うかな?席を立って出て行ってしまうかな?)
当初の歌詞はWhat would you think if I sang out of tune? Would you throw ripe tomatoes at me?(ぼくが調子ハズレな歌をうたったら、きみはどう思うかな?熟したトマトを投げつけるのかな?)
リンゴは、「将来この曲をステージで歌うことになった時に本当にトマトを投げつけられたら嫌だ」と言って断り、現在の歌詞に変更された。
これは1964年頃、記者会見でジョージがゼリービーンズが好きだとコメントした事がきっかけで、ステージ上に大量のゼリービーンズが投げ込まれるというハプニングが起きたことが関係している。
ビートルズ解散後、「I'm the Greatest」の歌詞にも「ビリー・シアーズ」が登場する。収録されたアルバム『RINGO』の参加アーチストの豪華さはWith a Little Help from My Friendsのメッセージ通りとなっている。
リンゴの人徳かな。
「I'm the Greatest」参加ミュージシャンは以下の通り。
ベース以外は、ビートルズ!
作詞・作曲 ジョン・レノン
ドラム リンゴ・スター
ピアノ&バックボーカル ジョン・レノン
ギター ジョージ・ハリスン
ベース クラウス・ヴォアマン
オルガン ビリー・プレストン
ショーンが幼少の頃、ジョンとこんなやり取りをしていて微笑ましい。
それにしてもジョン、曲名を忘れてしまっている(笑)
ショーン:「これ僕の大好きな歌なんだ」
ジョン :「それはいいね」
ショーン:「誰が『I need somebody to love』って歌っているの?パパ?」
ジョン :「違うよ、リンゴだよ。でもポールとパパも一緒に歌ってるよ。」
ヨーコ :「 何という曲なの?」
ジョン :「えーと、何ていう曲だっけ?ええと、何ていう曲か忘れちゃったよ」
ショーン:「What would you think if I sanggina sunk?」
ジョン :「Sang out of tune だよ」
ジョン :「あぁ "With a Little Help from My Friends" という曲だった」
2024年7月7日、多くのファンに祝福されリンゴは84歳を迎えた。
現在もリンゴ&オールスターバンドで活躍しており、With a Little Help from My Friends「仲間達からの助けを借りて」を地で貫いている。
リンゴ、そしてポール、共にいつまでも元気でいて欲しいな。
【あとがき】
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