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日々の演劇

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2016年1月の記事一覧

観劇記録、廃材・楽器・舞踏、即興

観劇記録、廃材・楽器・舞踏、即興

前回の番外公演から、次の本公演でもお世話になる、冷泉荘での観劇。

captureはギターやサックス、自動演奏システムを使った即興演奏、
サウンド・リノベーション・バンドは、冷泉荘管理人の杉山さんもメンバーである「廃材」を使った楽器の演奏、
そしてマツオカリョウコさんは舞踏、
この二団体と一人が組んで、三つの作品を作っていた。

会場は現在期間限定で空き部屋になっている冷泉荘の地下で、もうすぐ新し

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本公演稽古、身体

本公演稽古、身体

本公演、清水邦夫の「狂人なおもて往生をとぐ」の稽古。

出役の俳優が、はな役の女優に、官能的に触れるシーンがある。
彼は演劇を初めて日が浅く、まだ身体が、役同士ではなく、役者同士のものとしての反応を見せていた。
今回は、その辺りのウソをどう取り除いていくかというアプローチで演技指導をした。

1 椅子に体重をあずける
女優に形式的によりかかることはできても、身体に力が入り、リラックスできていない。

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とんじる祭。祭りのあと

とんじる祭。祭りのあと

とんじる祭が終わった。

改めて、この祭に作品を提供する側として参加できたことを幸せに思う。二番手というのを任されたのも、今日までそこまで意識していなかったが、正直、やりやすい場所だなと思っていた程度で、その役割を意図せずして果たせたのではないかと思うとともに、2月の2回目では、もっと上手くバントを転がせるのではないかと思う。

こんな祭企画でも思うところはあって、芸術としての演劇とは何かというこ

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撮影終了、豚汁

撮影終了、豚汁

昨夜、極寒で雨もパラつく中、明日とんじる祭で上演する「公園にて」の映像撮影が終わった。

本当は昼の公園で撮影する予定だったが、キャストのスケジュールと僕のスケジュールを合わせられず、夜の撮影になった。まあ街頭の感じが案外よくて、雨の音や落ち葉を踏みしめる音、飛行機が上空を飛ぶ音が入ったりもして、これを利用して面白い舞台が作れるのではないかと。

この前の土曜日の「pump」の稽古で、作家の工藤さ

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コントの稽古、突貫工事

コントの稽古、突貫工事

今週末土曜日に赤間宿の勝屋酒造というところで開催されるほろよい公演で、陰湿集団は20分ほどのコントを上演する。

僕が脚本でうちの主宰が演出・出演をする予定だったのが、彼が病に倒れてしまい、急遽キャスト変更、そして僕が演出をすることに。今日はキャスト変更から初めての稽古で、合計3回しかない。

男女2人のコントで、同じ部屋にいるがお互いの姿が見えない(声は聞こえ、触ることもできる)というのと、奇妙

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ぽえむポエムPOEM

ぽえむポエムPOEM

未知との遭遇

少年は山奥でこんな光景を見た。夢の中で

開けた場所で、色とりどりの照明と、不定期に鳴る不協和音が、交互にチカチカピコピコリンドン。

光と音は次第にリズムに乗り出して
二種類あったそれはセッションになって

リンドン、リンドン、リンリンドン

だんだんうるさくまぶしくなっていって

リンリンリンリンドンドンドンドンリンリンドン

突然止んだ!

静寂と暗黒が訪れて、静かに一筋の光

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俳優としての自分

俳優としての自分

一昨日、約半年ぶりに、昨年卒業して関東へ行った先輩に会った。この半年は色々なことがありすぎて、最後に会ったのがほんの半年前なのかと、半ば拍子抜けしてしまった。この先輩は僕を演劇の世界に引きずり込んだ張本人で、この出会いが無ければ今演劇はもうしていなかったと思う。

学生時代にやった舞台の話をしていて、当時僕は先輩の演出で役者をしていたのだが(改めて数えてみたらたぶん4回、学祭でやったエチュード企画

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2015年、最後の出会い、今後の演劇

2015年、最後の出会い、今後の演劇

2015年は演劇やそれ以外でも、沢山の人に会い、会話をして、僕はその影響を受けてきた。

まず昨年の演劇活動を振り返る。

3月の旗揚げ公演「陰湿クラブ」
テーマは「集団化と破滅」
集団化という言葉を初めて知ったのは安部公房のエッセイ「死に急ぐ鯨たち」
儀式や、現代ならばテレビで起こる集団化。個体の行動にルールができ、多様性は失われ、正解と間違いが確立され、滅亡に向かっていく。影響を受けた小説は同

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