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きゅうりはそのまま食べる時とぬか漬けにした時で効能は変わるのか?

先日、インスタライブで『土用の丑の日に何を食べる?あなたに合った食事は?』をテーマにお話しました。

その際、いただいたご質問に「きゅうり」はそのまま食べる時と「ぬか漬けにして食べた時では効能は変わりますか?」と言うものがありました。

薬膳では、きゅうりは体を冷やす性質で(寒性)で、90%が水分と言われることから体の熱を冷ましながら潤いを補充する食材になります。


また、カリウムが豊富でナトリウムと結合して浮腫みの原因となる不要な水分を体外へ排泄させるので浮腫み改善食材でもあります。

夏は気温の高さにより特に屋外や暑い室内では体に熱がこもります。
水分補給は大切ですが、冷えた甘い飲み物や冷たい水を飲むよりきゅうりを一本食べた方が、すばやく喉の渇きを癒せる効果があります。

夏には
✅冷やすこと
✅水分補給

は誰でも思いつきますが、冷たいものを摂りすぎることにより消化器系のシステムである五臓の「脾」が弱り、体に不要な水分を溜めやすくなるということは盲点ではないでしょうか?

きゅうりは、必要な水分は補充しながら不要な水分は排泄するという、この両方をかなえられる旬の食材なのです。

ただ、あまり多食しない方がいい人もいます。

きゅうりを多食しない方がいいケース


きゅうりの持つ「体を冷やす」という性質と「体に水分を補充する」という一見メリットも、体質やその時の体調によってはあまりお勧めできないケースがあります。

エアコンの中で体が冷えている人、もともと胃腸が丈夫ではない人、
冷たい飲み物や食べ物を多めに食べている人・・・

このような場合はきゅうりをたくさん食べ過ぎると、体は冷えすぎてお腹がチャポチャポになってしまうかもしれません。

そんな時に薬膳では、その食材の体への良くない影響を別の食材との組み合わや調理のしかたでプラマイゼロにする方法があります。

なぜプラマイゼロにするかは薬膳の基になる中医学の目指す健康な状態が『中庸=ニュートラル』であり、マイナスの状態は加えることでゼロに近づけて、プラスになっている良くないものは体から出してゼロに近づける方法を食事でするのが薬膳だからです。

例えば寒性のきゅうりを調理して食べれば、生でサラダなどの状態で食べる時より冷やす性質が緩和されます。

あるいは、温める性質のお酢や味噌と一緒に食べれば、やはり冷やす性質が緩和されます。

このような方法で食べれば、きゅうりの強く冷やす性質は緩和されつつ「体に潤いを補充する」のと「不要な水分は排泄させる」効能は取り入れられます。

その一つの方法としてぬか漬けで食べる方法です。

ぬか漬けではさらに効能がプラスされます。

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