見出し画像

更年期以降の世代におすすめの超簡単ホタテと長芋のソテー

更年期以降の女性は、それまで女性ホルモンのエストロゲンのお陰で整っていた体のバランスが崩れて様々な不調が現れます。

その第一段階が更年期障害。

閉経前後の各5年。合計10年間を更年期と呼びます。

残念ながら、更年期が終わったら以前の体に戻れるわけではなく、更年期障害は無くなっても、エストロゲンによって抑えられていたコレステロールが増えやすくなり、以前より脂肪がつきやすくなり、高血圧や動悸などの症状は残る場合があります。ドライアイやドライマウス、火照りや顔や頭などの熱感もその一部です。

ここでは、そんな揺れ動き世代以降の女性におすすめの、潤わせる簡単メニューのご紹介をします。

ホタテと長芋のソテー

材料/二人分
刺身用ホタテ貝柱6個~8個、長芋(直径3㎝程度のものを6㎝から8㎝)、米油大さじ1程度、塩、コショウ(無くても良い)、水菜適宜

作り方/
1.長芋は1㎝程度の厚さに切り、皮を剥く。先に皮を剥くと滑るので1㎝程度の輪切りにしてから皮を剥いた方が滑りにくい。直径が大きい場合はいちょう切りでもよい。

2.フライパンに米油を入れ、ホタテを両面ソテーする。
中がレアの状態で一旦フライパンから皿などに取る。

3.2のフライパンで長芋を中火で両面こんがり焼く。蓋をした方がホクホクになるのでおすすめ。長芋が焼けたら塩コショウする。そこへ、皿に取っておいたホタテを戻して軽く温めたら完成。

4.洗った水菜を添えて召し上がれ。

なぜ、更年期以降潤いを補充するのか?

中医学では、閉経は、成長や老化を担当する五臓の「腎」の衰えで、現代で言うホルモンのようなイメージの「天癸(てんき)」が尽きると考えます。


更年期以降は、「腎」の衰えから、腎にある命を繋ぐ水分が減少し潤い全般の不足となります。
腎の潤い成分を腎陰と言います。

腎には腎陰だけでなく、体の保温機能である腎陽があります。
腎陽は命の炎で「命門の火」とも言われます。

先ほど出て来た腎陰と腎陽のバランスが取れているのが健康な状態なのです。丁度良い温度に温められた腎陰が水蒸気のように体全体を潤わせます。

ところが、老化と共に腎陰が減少すると腎陽の火は強くなっていないのに、
どんどん温められて、鍋の空だきのような状態になってしまいます。

すると、冷やす水が足りないので火照りや熱感を感じるようになるのです。

そのため、意識して腎陰を増やして行くことで少しでも腎陽とのバランスを若い時の状態に近づけるのです。

ホタテの薬膳的効能

ホタテをはじめとする貝類は、潤い成分を補うとされています。
腎の働きを高めるため、エイジングケアにも効果的です。

疲労回復や胃腸の機能も高めるので、お腹の調子が悪い時はスープがおすすめです。

缶詰のホタテを使っても高級ですがホタテの干し貝柱の出汁が摂れるだけでなく、腎を補強し潤いを補う薬膳スープになるのです。

長芋の薬膳的効能

山芋をスライスして干したものが「山薬(さんやく)」という生薬です。
生薬とは漢方薬の材料になるもの。

山芋以外ではヤマノイモや自然薯なども腎の補強となる食材です。

ネバネバ度合いが高いほど効能も高いとされていますが、同時に価格も高いですね。

自然薯は高級品です。

年に一度か二度の自然薯よりも、週に数回食べられる長芋で日々エイジングケアをおすすめしています。

消化器系の「脾」、乾燥に弱い「肺」の他「腎」にも作用するため、疲労回復や滋養強壮にとてもよく使われる食材です。

「肺」の乾燥による空ぜきや喉の乾燥だけでなく、腎の補強をすることでエイジングケアができるので、私自身もほぼ毎日何らかの方法で長芋を食べています。

長芋と言うと、とろろを思い浮かべるかもしれませんが、とろろ以外でも、普通の芋類のように味噌汁に入れたり、煮物、蒸してコロッケやマッシュポテトのようにも使えます。

蒸すとネバネバが無くなりホクホクするので違和感はありません。

また、カレールーを使わずにカレーを作りたい時にとろみつけにも使います。

疲れた時の第一選択肢として、長芋(山芋が手に入れば山芋)はおすすめです。

ホタテと一緒にスープにするのは、エイジングケアの薬膳スープとなります。

胡椒を使い過ぎないのもポイント

黒コショウを最後に少々振ると香りが良いのでレシピには入れています。
香りのよいものは、ストレスにも良いので。

ですが、掛け過ぎは禁物。

なぜなら、辛味のコショウは体を強く温めるからです。

せっかく腎陰を増やそうとしているのに、強く温めたら腎陽がさらに高まってしまいます。

これはカレーや唐辛子、生のニンニクなどでも同様です。

写真で下に敷いているのは水菜です。

水菜は乾燥に弱い「肺」の補強をする効能があります。

そこで、水菜も一緒に食べて、徹底的に潤わせる薬膳メニューにしました。

ホタテと長芋は別々にソテーせず、一緒に炒めても良いのですが、その場合はホタテを後から入れて回りカリッと、中はレアが美味しいです。

【関連記事】

森澤孝美公式サイト
ご提供中のメニュー
お問合せ


簡単な質問に答えると、中医学で起こりやすい不調が分かる無料診断です。
下のバナーをクリックしてお答えください。▼


なかったことにする薬膳が学べる7日間の無料メール講座を配信中です。下のバナーをクリックしてお申込みください。▼





この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?