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お肌が乾燥し始める秋、美容を考えていちじくを食べるならフレッシュ?ドライフルーツ?
秋のフルーツがスーパーに並び始めました。
梨、ぶどう、いちじく・・・どれもこの時期の気候から来る不調予防の薬膳食材だと知っていますか?
秋の初めは空気が乾燥し始めるものの、日中は真夏の暑さが残ります。
お肌の乾燥も少しずつ始まっています。
そこで、基本はカラダを冷やす食材で乾燥予防となるものを選びます。
この時期旬のフルーツはどれもカラダを潤すことが得意
梨は、薬膳の本場中国では子供が発熱した時にすりおろして食べさせるもの。日本のすりおろしリンゴのようです。
でも、梨とリンゴの特性は違います。性質で言えば梨はカラダにこもった熱を冷ますのに対し、リンゴは温めも冷ましもしません。
梨は潤わせるのが得意で、咳を鎮めたり声枯れや痰の多い咳に効果を発揮するのに対し、リンゴは潤しながらそれより消化機能を高めるのが得意です。
だから、熱が高い時は熱を冷ましながら熱による汗で失った水分を補給する目的で梨を選べばよいし、熱はそれほど高くないものの食欲が落ちたり
胃腸の状態がイマイチならリンゴを選んで食べる。目的別に選ぶ基準を変えることができます。
いちじくも、カラダを温めも冷ましもしない性質で、空咳を鎮めたり便秘や下痢など胃腸の不調を整えるのが得意なフルーツです。消化酵素をたっぷり含んでいるからです。
子どもの頃はいちじくがあまり好きではありませんでした。
梨やオレンジのように果汁たっぷりという訳でもないし、甘みもやさしいので物足りなかったんだと思います。
またいちじくが好きになったのは、パンにドライいちじくが入ったのを食べてからです。種のシャリシャリっという独特の歯触りと、甘すぎないほんのりした甘み。子どもの頃には美味しいと思わなかったいちじくとの新しい出会いです。
ここから、フレッシュないちじくを食べてみようと思うようになりました。
大好きになったのは、イタリアに行ってから。
農業国フランス、スペインなどが近いしイタリア自体もたくさんの果物やフルーツを食べる国民性。
いちじくも大量に安く売られていました。日本のモノのような立派で形がそろったものじゃなかったけれど甘みは日本のモノよりずっと甘くて、いっぺんに大ファンに!
生ハムとメロンは夏のイタリアンの前菜としてよく食べていましたが、メロンの季節が終わるといちじくとメロンも美味しいのです。
ここから日本に帰ってからもいちじくを良く食べるようになった訳です。
いちじくは潤すのが得意だから、フレッシュでもドライでも良いのか?
暑い時、いちじくは汗で失った水分を補給することはできます。でも、スイカなどの瓜類のように要らない水分を出すことは得意ではないのです。
しかもカラダにこもった熱を冷ますこともしません。冷ますとしたら補った水分でできるかな~と言う感じ。
台風が去って空気が乾燥してきたら、わざわざ乾燥したものをカラダに取り入れなくてもいいんじゃないか?それが薬膳の考え方です。
ドライフルーツを悪いと言っているのではありません。
でも、フレッシュなものとドライと両方選べるのだとしたら、乾燥している時期は、カラダの水分もどんどん失われます。だから、フレッシュなものでカラダを潤わせる。
ジトジト湿気が多い時は、潤いを補うだけでなく不要なものは出さなければ浮腫んだり関節が痛んだり頭痛や重だるさの原因となります。
そんな時はドライフルーツにしても良いのです。
自分のカラダの状態(傾き)に合わせてフレッシュかドライかを選ぶ
天気が悪かったり湿度が高くて体の中に要らない水分が溜まり、脚が浮腫んだり重だるいなら、ドライフルーツを選ぶ意味があります。
空気が乾燥していて空咳が出たり喉の調子がイマイチだと感じるなら、わざわざドライフルーツでなくて、フレッシュなものを選んだらよいでしょう。
もし、乾燥しているのにドライフルーツが食べたいなら、どこかでカラダを潤わせる食材を食べるようにして早めにバランスをとることが大切です。
秋の初めの風邪は、空気の乾燥に対しての準備ができていないことから。
そろそろ秋の不調予防を始める時です。空咳が出る頃はお肌の乾燥も始まっています。美容面を考えてフルーツを食べるなら秋はドライフルーツではなくフレッシュなもので潤い補給を忘れずに。
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