金時草の薬膳効果は?食材事典に載っていない時どうするか
以前お店では食べたことがありましたが、自宅で金時草(きんじそう)を調理したのは初めてでした。
最近始めた野菜の宅配の中に入っていたのです。
葉の表は緑なのに、裏側は紫の野菜です。
わが家の近くのスーパーでは見ることはありません。
どこが産地なのかと調べたら、今日のは京都で生産されたものでしたが、主な産地は石川県や沖縄県のようですね。
金時草と呼ばれたり、はんだま、水前寺菜などと呼ばれています。
江戸時代〔18世紀)に中国からはいって来たとのこと。
中国語では紅鳳菜(ホンフォンツァイ)と言うようです。
茹でると、モロヘイヤのようなぬめりが出て、なんと、茹でているお湯が紫色に!!
薬膳の効果を調べてみた
習慣になっているのですが、食べたことのない食べ物を食べる時は、まず食材事典で調べてみます。
薬膳はもともと中国で発展したものなので、欧米でスーパーフードと言われて日本に入って来たものは載っていないことが多いです。
今回、金時草を何冊か調べましたが載っていませんでした涙
もともと中国から入って来たものなのに・・・
食材事典に載っていない時は、どうしたらよいでしょうか?
食材事典に載っていない時どうするか
食材事典に載っていないからわからない!
薬膳を始めたばかりだったらそれでも仕方がないとは思います。
けど、これから新しい食材が出て来るたびにわからないというのは残念ですよね?
せっかくこんな効果のあるものを食べようと思っているのに、いざ食べようと思う食材のことを知らないなんて・・・
食材事典にも載っていない、ネットで検索しても分からない時は食品成分表を見てみます。
食品成分表を見て、次に、ネットなどで効能があると書かれているものを見つけたら、その効能と成分から薬膳でいう食材の働きを当てはめます。
金時草は薬膳ではこうなるのでは?
金時草の場合、沖縄県農林水産部のデータベースに2005年 財団法人 日本食品分析センター 分析試験結果を見つけました。
これによると、ビタミンB2、体内でビタミンAに変わるβ-カロテン、葉の裏の紫部分にポリフェノールの一種アントシアニンが豊富に含まれていると書かれています。
ビタミンB2が多く含まれるのはレバーや魚の血合いなど、β-カロテンが多く含まれるものはうなぎやレバーなど。
アントシアニンが多く含まれるものは、ブルーベリーやナス(皮)やぶどうなど。
レバーや血合いは薬膳では「補血」効果が言われています。うなぎはも同様に「補血」効果があります。
ブルーベリーやぶどうにも「補血」効果があります。
なので、金時草にも「補血」効果があるのでは?と想像ができるのです。
補血効果があるなら、関係するのは「肝」
補血効果があるなら、五臓の「肝」に良さそうだと結び付けられます。
ほうれん草や小松菜など緑の濃い野菜は、「肝」を滋養すると言われる野菜。この仲間では?と想像することが可能ですね。
キク科の植物ということは?
では、金時草は温める野菜なのか体にこもった熱を冷ます野菜なのか?
これは、金時草がキク科と言うところがヒントです。
菊は体にこもった熱を冷ます性質です。春菊は平性(温めも冷ましもしない)ですが、菊花は冷やす性質です。
そして、夏が旬で10月はそろそろ収穫時期の終わりです。
なので、金時草もどちらかと言えば冷やすのではないかと考えます。
食材事典に載っていない金時草の薬膳効果はこう考える
五性は平性から涼性(やや冷やす)。
「気血津液」の「血」を増やす「補血」効果。
葉の紫の部分にポリフェノールが豊富なことから抗酸化作用。
このように想像することができます。
あくまでも想像なので、詳しくは食品成分表や栄養学の本で調べていただきたいですが、わからない食材に出会った時でもこのように想像することができます。
スペシャルな方法としては、紅鳳菜 栄養で検索すると中国語のサイトにヒットします。
そこに書いてあることを、翻訳ソフトにかけてみることです。
日本語が正しく変換されない翻訳ソフトもあるので、これも想像になりますが、中国語で見るだけでもある程度の予想は可能です。
これがわかるのは、私達日本人が漢字を理解していることと、中医学や薬膳用語が漢字二文字か四文字の熟語のような専門用語だからです。
まとめ
金時草は、含まれる成分から五臓の「肝」に作用する補血食材だと考えられます。
冷やすか温めるかでは夏が旬のこととキク科と言う点からどちらかと言うと冷やす分類になるのではないでしょうか?
冷やす性質であれば、冷やしたくない時は食材の組み合わせや調理でなかったことにする薬膳をしてくださいね。
食べ方を見ると、酢の物やてんぷらが出ています。
すでにこの二つ共になかったことにする薬膳になっていますね。
このように、食材事典に載っていない食材と出会ったら、食品成分表の栄養成分、植物の分類から想像してみても良いのではないでしょうか?
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