
更年期の薬膳を中医学基礎理論で考える
今日は、ケーススタディ薬膳講座の対面プライベート受講でした。
今日のテーマは「更年期の薬膳」。
体の調整をするスポーツトレーナーの方が受講されました。

初めに西洋医学で言う更年期と更年期症状についてをお伝えした後、
中医学ではどう考えるのか?
中医学基礎理論の分類が分かれば、その傾きをフラットに戻す食材を選んで食べることが薬膳になります。
西洋医学で考える更年期症状
更年期は現代医学(西洋医学)では次のように考えます。
卵巣の老化により女性ホルモンが出せなくなって来ます。それにも関わらず、脳からは依然として女性ホルモンを出すよう指令が来るのですが、卵巣からは女性ホルモンが分泌されません。
そのため、脳がパニックを起こすと考えられ、これが更年期特有の不定愁訴、酷いものは更年期障害と言われます。
中医学で考える更年期と更年期症状
一方、中医学で考える更年期は、腎に蓄えられている生命力や生殖の源「精」が腎の老化により生殖能力を表す「天癸」が無くなることで、「子を成すことができなくなる。」と中国最古の医学書黄帝内経(こうていだいけい)に書かれています。

つまり、更年期は五臓の腎の老化によるものなのです。
でも、腎のケアだけをしておけばよいのではありません。
現在ホルモンと呼ばれているものには、中医学で考える体の構成要素「気血津液」の血(けつ)の働きも関係します。
その血を再生産して貯蔵する「肝」との関係も考えなければなりませんね。
また、体全体のバランスを見た時に、ホットフラッシュなどの頭部の異常な火照りは、陰陽バランスの崩れと見ます。
更年期にはイライラしたり、すぐに怒りやすくなったりすることから、メンタルと関わる先ほど出て来た「肝」だけでなく「心」と「腎」のバランスも見て行きます。

ここまでできたら、バランスの崩れを元に戻す食材のピックアップです。
これは、今まで基礎講座から何度もやって来たことで、冷やす食材、温める食材、どちらでもないという食材の性質(五性)に分けて、冷やすべき時には食材の性質で冷やし、温めるべき時は温めることをして行きます。
女性はストレスを溜めがちなのに意外と気づいていないもの
女性は社会に出ると、一人で何役も同時にできる特性があります。
結婚すれば、社会人の顔の他に、妻、嫁(夫の実家に対して)、娘(自分の実家に対して)、子供が生まれれば、母、子供の学校の保護者としての顔など一人で何役もしています。
そして、それを時と場合に合わせて無意識に変えて対応しているのです。
けど、時にはそれがストレスになることもあります。
特に、責任感の強い人は「私がこの家を回さなければ、この家は成立しない」と頑張る人が多いのです。
丁度今、更年期を迎えている世代くらいまでは、子育てのワンオペも普通で不満に思いながらもやり遂げて来た世代です。
ワンオペが当たり前だったので、ワンオぺという言葉もなかったし。
更年期をあらかじめ理解する一つの考え方としての中医学
これからの世代は、更年期の特性を知り、それを夫だけでなく家族や職場でみんなが共通認識できる時代にして行く必要がありますね。
女性に毎月の生理があることを知っている様に、閉経があり、閉経前後の合計10年が更年期だと言うことと、その時期はホルモンのバランスが崩れて心身ともに今までとは変わることも。
それを理解する一つの考え方として、中医学の知識を持つことも一つです。
考え方が分かると食生活や普段の生活習慣の見直しもしやすいからです。
今日の講座の学びをぜひお仕事で出会う更年期世代の女性に広めてくださいね。
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