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なぜ帯状疱疹が若年層でも増加?中医学で考える予防法があります。

SNSやYahoo!ニュースなどで、帯状疱疹になる人が増えている記事を見かけることが多くなりました。

誰もが、2年に及ぶ外出自粛生活や仕事面、経済面のストレスを抱えていますよね。

以前は高齢者が罹りやすいと言われていた帯状疱疹なのに、10代、20代、30代の若年層でも発症している理由はストレスと関係しているのではないかと考えられます。

ここでは中医学の考え方で帯状疱疹の予防法を書きますね。

帯状疱疹とは

子供の頃に罹った人も多い水ぼうそう。


ウイルスは完治した後も体の中に残っていて、抵抗力が落ちた時に活性化してピリピリ、チクチクからズキズキとした痛みを伴う発疹症状として現れるのが帯状疱疹です。

症状は、胸や脇腹、背中などに多く見られ、顔や頭部に出ることもあります。顔や頭部は脳や耳、目と近いため、難聴や顔面麻痺、角膜炎などの合併症状の危険があるため特に注意が必要です。

顔や頭に出たら、とにかくすぐに受診しましょう。

普段元気な時は、体の抵抗力で抑えられていますが加齢や疲労、生活や食生活の乱れ、薬の副作用、ストレスなどで抵抗力が弱まった時に発症するのです。

誰でも、水ぼうそうに罹ったことのある人は発症する可能性のある病気ということですね。

ストレスは誰でも持っている

押さえられていたウイルスが活性化してしまうのは、抵抗力が弱まった時。

老化により体の様々な機能が弱化すると抵抗力も弱まるのは想像しやすいですが、機能が成長段階で最も活発な10代やまだまだ疲れ知らずの20代でも発症するのは、生活の乱れや食生活の乱れの他、やはりストレスの影響が大きいのではないでしょうか?

これだけ若年層にも発症しているのは、学校にも行けず友達とも会えない時期が長く、楽しみにしていた行事は中止、部活やバイトもままならないと言うことが多かったですものね。

親の立場になれば、子供が家にいることが多くなり、夫もテレワークでずっと在宅となれば、自分一人の時間が無くなってストレスは溜まります。

人との人間関係を我慢することだけでなく、何かに頑張ることも体にとってはストレスです。

ただ、ストレスは刺激として適度にあった方がいい場合もありますが、ずっとストレスシャワーを浴び続けると体は巡りが悪い状態になってしまうのです。

この2年余りの期間、大人も子供も誰もが以前より巡りの悪い状態になっていることは想像できますね。

ストレスで巡りが悪くなるとどうなるかを中医学で考える

帯状疱疹が出やすい部位の中でも、胸から腋と腋の下から下の脇腹などに出やすいと言われています。

ここは五臓の「肝」の経絡が走っているところ。

経絡とは、中医学で言われている体の構成要素「気・血(けつ)・津液(しんえき)の気や血の通り道です。

ストレスがあると気の巡りが悪くなり気に運ばれている血(けつ)も滞りがちに。(現実的には血液は血管を流れているのであくまでも解剖学が発達していなかった2,000年前にはそう考えられていたと思ってくださいね。)

中医学では痛みに対して『不通則痛(ふつうそくつう』通じざればすなわち痛む(=流れが阻害されていると痛むんだよ。)『不栄則痛(ふえいそくつう)』栄えざればすなわち痛む(=栄養が行き渡っていないと痛むんだよ。)という法則があります。

気が滞る(気滞)になると血(けつ)の滞り(瘀血おけつ)を招きますが、瘀血は女性では、生理痛の指すような痛み、ズキズキするような痛みという特徴を持ちます。

帯状疱疹の痛みも、罹った人は誰でも痛かった、辛かったと言われます。
とにかく痛みが強いことから経絡の気と血の流れが悪くなっていると言えます。

ストレスに弱りやすいのは五臓の肝

「気・血・津液」は五臓も滋養します。

ストレスに弱りやすいのは「肝」のシステムです。
自然界の木・火・土・金・水のアイテムでは木の性質を持ち、のびのびと枝葉を広げて成長するように、型にはめられたりこうでなければならない、あれしちゃダメ、これしちゃダメと規制されることが苦手なのです。

帯状疱疹の症状の出た部位が肝経絡上だった場合は、気や血の流れが阻害された原因はストレスではないか?と考えることができます。

帯状疱疹を予防する方法

もし、帯状疱疹を発症したら早めに受診して抗ウイルス薬や痛み止めを服用することになりますが、水ぼうそうになったことのある人ならだれでも発症する可能性があるため、次に挙げる予防をしておくことも大切です。

1.抵抗力を落とさない

適切な時間の十分な睡眠・必要な栄養を必要量摂る・適度な運動など普段からの生活習慣を整える事で抵抗力を落とさないことが一番大切です。

2.ストレスを溜めないために余裕の行動をする

ストレスをためないようにと言っても、この世の中ストレスだらけです。
ストレスでもストレスと感じないためには、余裕の行動をすることも一つだと考えています。

時間ギリギリだと、電車の遅れや渋滞にもイライラしてストレスになりますが、30分くらい早めに行動していると多少のアクシデントはリカバリーできます。

待ち合わせでギリギリになった時の焦りは相当なストレスになります。
後10分は早く出ておけばよかった!と思いますよね?

30分早く出ると目的地に早く着いても、トイレに行く余裕もありますし万一何か忘れ物(飲み物やハンカチ程度のもの)をしてもコンビニで買う時間も取れます。

早く着いたらどこかでコーヒーを一杯飲むことだってできます。
仕事で行くなら、そこで落ち着いて今日のシミュレーションをすることもできます。

薬膳講師になる前は照明のコンサルティングと器具販売の仕事をしていましたが、電車の人身事故で迂回しギリギリ間に合ったことがありました。
到着と同時に荷物を下ろしてすぐ接客しなければならなくなり、着いたばかりで汗は止まらないし頭が切り替わらずに大変な思いをしたことがあります。

予め事情は連絡してありましたが、こういうこともあるのだと早めの行動をするようになりました。

いつもギリギリでハラハラドキドキしているとストレスをためることになります。余裕の行動だけでもストレスが減らせるから早めの行動!

3.気を巡らせるために香りのよいものを食べる・嗅ぐ

中医学では、香りのよいものが気(ストレス)を巡らせると考えられています。

食材では、紫蘇(大葉)、三つ葉、みょうが、ねぎ、パセリなどの香味野菜やハーブ類、柑橘系のフルーツなどの香りを嗅いだり食べることで気を巡らせます。

面倒かと思いますが、味噌汁やサラダのトッピング、メイン料理の付け合わせなどに使えるものも多いです。

麺類の薬味としても使えるので積極的に取り入れたいものです。

4.緊張と緩和のバランスを取る

常に緊張状態だと血管は収縮し、血流は悪くなりますよね?
それと同じで緊張している状態は「肝」の気が鬱結していると考えられます。

これを緩めるのは、深呼吸や軽い運動、ぬるめの入浴など。
先ほど出て来た香りも使い方ではリラックスできます。緊張させる香りとリラックスさせる香りがあるので必要な時にうまく使い分けられると良いですね。

5.その他

帯状疱疹には予防のワクチンがあります。
50歳以上が対象ですが自治体によっては助成金が支給される場合もあります。

まとめ


帯状疱疹を発症する年齢が高齢者から若年層まで幅広くなったのはストレスからの気滞が考えられます。

気滞の予防には、そもそものストレスを作らないために余裕のある行動を心がけたり、香りのよいものを食べたり香りを嗅いだりします。

また、適度な運動や深呼吸などでも気を巡らせてストレスを溜めずに気や血の流れを滞らせないようにすることが予防となります。

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