#11 『ファッション イン ジャパン 1945-2020 —流行と社会』感想
先日、国立新美術館で開催されているファッションインジャパンに行ってきたので、感想を残しておこうと思います。
まず初めに言っておきますが、ファッションに興味がある、これから勉強したいと考えている人は必ずと言っていい程行った方が良いです。
日本のファッション史を戦前〜現代まで学べます。
どの様にファッションが変遷してきたか、何に影響を受けてきたのかが分かります。
以下公式に載っている情報まとめです。
構成
・プロローグ│1920年代-1945年
和装から洋装へ
・1945-1950年代
戦後、洋裁ブームの到来
・1960年代
「作る」から「買う」時代へ
・1970年代
個性豊かな日本人デザイナーの躍進
・1980年代
DCブランドの最盛期
・1990年代
渋谷・原宿から発信された新たなファッション
・2000年代
世界に飛躍した「Kawaii」
・2010年代
「いいね」の時代へ
・未来へ向けられたファッション
主なデザイナー、ブランド
田中千代、杉野芳子、伊東茂平、桑沢洋子、森英恵、VAN、EDWARD’S、Mademoiselle NONNON、BIGI、NICOLE、MILK、ISSEY MIYAKE、KENZO、Kansai Yamamoto、JUN、ROPÉ、PINK HOUSE、Yukiko Hanai、COMME des GARÇONS、PASHU、KOHSHIN SATOH、JUNKO SHIMADA、MEN'S BIGI、FICCE UOMO、Madame Nicole、yoshie inaba、JUNKO KOSHINO、YUKI TORII、hiromichi nakano、TSUMORI CHISATO、A BATHING APE®、UNDERCOVER、BEAMS、20471120、beauty:beast、FINAL HOME、UNIQLO、Hysteric Glamour、SUPER LOVERS、KEITA MARUYAMA、ATSURO TAYAMA、Masaki Matsushima Paris、ALBA ROSA、BABY, THE STARS SHINE BRIGHT、h. NAOTO、minä perhonen、THEATRE PRODUCTS、mintdesigns、COSMIC WONDER、SOMARTA、THERIACA、途中でやめる、matohu、Mame Kurogouchi、sacai、FUMITO GANRYU、KEISUKEYOSHIDA、AKIKOAOKI、i a i、コズミックワンダーと工藝ぱんくす舎、PUGMENT、YUIMA NAKAZATO、ANREALAGE、writtenafterwards、MIKIO SAKABE 他
これだけ見ても本展が以下にボリューミーかが分かると思います。
ここからは僕の感想を含めて、どんな企画展だったのかをまとめます。
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まずモノローグということで、戦前から始まります。
ようは、開国し、海外の文化が日本に入ってくることで、和装から洋装に少しずつ変化していくフェーズです。
ハリウッド映画等から影響を受けた女性がするファッション、モダンガールが流行します。
ここでは街角スナップや、当時の服も展示されていて、洋装の女性と和装の女性が一緒にあるいていたり、ドレスに羽織の和洋折衷なスタイルの人がいたりと、洋装がまだ一般化していない状態なのがみてとれました。
そこから戦中になり、軍服やもんぺ、服装の自由が奪われた時代になっていきます。
そして戦後、洋裁ブームとなります。
敗戦後、生活必需品が圧倒的に不足していた為、手に職をつける為、洋裁学校に通う女性が増えたそうです。
ここでは、当時作られた服や当時にできた洋裁学校のシラバス等が展示されていました。
如何にして服が個々で作られる様になったか、また、日本の洋裁の教育の礎を知ることが出来ます。
そうした中でデザイナーの先駆者となる方々の情報もあり、とても面白いブロックです。
そして、60年代。高度経済成長を経て、服は作るから買うへ移行し、消費社会となります。
そこで雑誌刊行やイラストの需要は伸び、またトラディショナルなスタイルをどんどん取り入れていきます。
また、オリンピック等もあり、服が進化していきます。
そして、海外で活躍するデザイナーもでてきます。
70年代。カジュアルウェアも広がり、多様性、個性が認められ、海外で活躍するデザイナーがたくさん出てきます。
ここからの時代はそれぞれの文化(カルチャー)や、精神的な部分等で様々なスタイルが生まれ、それらをファッションとして表現する時代になってゆきます。
また、メディアの発達もあり様々な伝え方も出てきます。
80年代にはDCブランドの発展。カラス族やツッパリ、タケノコ族、ヒッピー等。
90年代には原宿や渋谷等のストリートファッションが発達していきます。
ストレートスナップ等も増えて、僕の目から見てカルト的人気のあるブランドが多数出てきます。
ここの背景等含めて知ることが出来ました。
そして2000年代になり、インターネットの普及により、またファッションの形も変えてゆきます。
2010年代も同様、snsの発展や、それに伴う技術の発展があり、ファッションの価値そのものが変わろうとします。
そして未来に向けたファッションで結びつきます。
この企画展を経て、ファッションは社会に非常に結びつきが深いと感じました。
その時代時代で起こる出来事や流行、映画やテレビ等に影響を受け、ファッションも変わってゆきます。
僕はこれはファッションが個々人のものだからだと思っています。その時々に感じる人々の感情をデザイナーの方が形にし、それに共感する人がその服を着る。だから流行になる。
カウンターカルチャーや学生運動、ヒッピーやカラス族、その時々の時代背景に寄り添って服を作り続ける事が、それがそのまま日本の洋裁文化の発展となっているように感じました。
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この企画展は、日本のファッション史を時代背景から紐解くことが出来る貴重なものです。
あるブランドの歴史とかでは無く、ファッション史として様々な要素から知れる機会はなかなかないと思うので是非行ってみてください。
僕もあと何回か行こうと思います。
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