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この春は
思いのほか一気に解けた雪。土が姿を現すとあれもこれもと同時にやらなくてはいけないことが山積みになるのはいつもの春の畑の姿。それでも比較的時間があるこの育苗時期には、忙しい時は手の回らないことを優先的にやっています。大きい仕事としてはビニールハウスの建て替え、他に少しの果樹の定植、小さいことだけど重要な改善などなど。
ビニールハウスの建て替えは以前あった17mの小さなものを解体、初めてのユンボ操作で整地をして、少しだけ大きなものを建設しています。パイプの太さや天井の高さも変わるので、単に面積が広くなった以外にも良いことがたくさん。大変ですがやりがいのある大仕事。もう少しで完成します。
今は育苗が作業の中心ですが、
露地の畑の仕事も少しづつ始まりました。種とり用の野菜を移植したり、こぼれ種のリーフレタスたちを植え替えたり、あれこれと畑を歩いてこれからの準備や気がついたこと、今できることをやっています。
例年では4月下旬頃から採れだすハウス内の葉物野菜。今年はハウスの建て替えがあるので植え付けもまるまる1棟分少なく幾ばくか寂しい感じがします。ただ今年はそうでも、先を考えると春の葉物野菜は増えることになりますので「先憂後楽」ということでしょうか。
日々是々淡々と作業は続いていきます。
畑に足を運んで下さる方もちらほらと。
ありがたいことに皆さん素晴らしい心持ちで良い気を運んで下さる方ばかり。
感謝しています。
種から芽吹いたばかりの小さい野菜たちは、まだ頼りないような、もうすでに頼もしいような両面を見せながら、朝一の水、たっぷりの日差しを受けて少しづつですが、しっかりと成長しています。
これから、
ここから、
たくさんの未来があるそんな小さい命の姿には希望が溢れています。
昨年から一変した世界の中でも、当たり前のように新しい春が来て、種を植えて、豊かな水があって、日差しがあって、農のくらしがあることに感謝していると師の断片的な言葉が畑で隅々まで、心のどこかで、そして奥底で広がります。
「小さくあり、
己を慎みながら、
他を思いやる、
一切は豊かに繋がっている。
力に依らず、
欲に依らず、
己に与えられた今を尽くす。
茲を尽くす。」
畑で自分に与えられた今を尽くす。
今に尽くす。
ただそれだけの私たちがいます。