八雲山水自然農園

北海道八雲町にある小さな農園です。 命にこだわり、生命力という観点から野菜を作っています。

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北海道八雲町にある小さな農園です。 命にこだわり、生命力という観点から野菜を作っています。

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最近の記事

雨の日の河川調査

河川調査に同行してきました。 あいにくの天気でしたが、 泥の悪路をものともせず前に進む 皆さんの熱意には 希望が宿っていました。 山の奥深くで しとしとと、時に強く降る雨に 木々の色は濃くて 葉は重たくあって 盛夏の森にしては静かで 陰鬱としていたけれど 山は雨をいっぱいに受け取り エネルギーを内包して 次の晴れの一日に備えていました 水の流れる音が ただ心地良く聞こえていた 私たちの一歩一歩はそんな日にあって 泥濘む道に確実に足跡を残す その時、二人の老巧が眺める

    • 白ゴーヤ

      ゴーヤの美味しい季節が北海道にもやってきました。旬の野菜にはやっぱり体にとって意味があって、ゴーヤの苦味と栄養価は夏バテ予防にぴったり。 ゴーヤは漢方では 五味は「苦」 五性は「寒」 ◆「苦」は体の熱を冷ます作用があって、「寒」は水分を補い、炎症を鎮めて毒を排泄する作用があります。 私たちも夏本番を迎えて暑さの中くたくたになるまで働いた後は、ゴーヤを良く食べています。翌朝は体がスーッとすっきりする感覚があるとフェイは言っています。 日本でゴーヤといえば緑色のゴーヤ

      • 【ヒグマと近くで目を合わせて向き合い思うこと】

        先日畑にヒグマが来た。普段見慣れた景色が野生の美しさで一変する。11年前この地で畑を始めてからヒグマと畑で会ったのは4回目。畑以外のフィールドでここ数年は毎年遭遇していて去年は4回その機会があった。 野生のヒグマに会ったことがない人がほとんどの中、貴重な体験の機会を持ったのはヒグマからのメッセージもあるかもしれないと書くことにした。 今回会ったヒグマはまだ若い。きっと今年4月〜5月頃に親離れしたばかりの個体で大きさから察すると2歳半。まだ自分の生息出来る範囲を強い好奇心を持

        • 自家採種の今年のズッキーニ

          ズッキーニが採れ始めました。 今年のズッキーニは主に2種が混ざり合った交雑ものになりました。種の交雑は交雑しやすい種類の野菜の自家採種の面白いところの一つでもあって、植物の種の不変な姿、進化の深みや不思議にふれる瞬間でもあります。 この交雑は去年、近くに数種のズッキーニを植えていて自然交配の実から採種したからという単純な理由から。本来であれば採種前提でズッキーニやかぼちゃを栽培する場合はせめて各1種に限定して出来るだけ離して栽培する、もしくは種を採る実は、手作業によって確

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        • 畑のはなし
          19本
        • 農暮らし
          7本
        • 台湾里帰り2023
          5本
        • 映像
          5本
        • 南の島の冬の暮らしの中で
          2本

        記事

          川の再生へ

          ここ道南から川の再生、 自然環境の再生が始まり出しています。 八雲町の砂蘭部川1号砂防堰堤のスリット化が完了しました🙌。それは要望から20年、施工開始から10年と長い年月がかかりましたが実現しました。関わった全ての人々の強い思いがこの分厚いコンクリートを砕き、川を切り開きました。 その場に行き、 実際に目にした時に、 「川が開いた!」と胸が熱くなりました。 変革の流れが 動き出しそうです。 少しづつ、一箇所づつ ダムが切られ、スリット化が始まり出しています。まだまだス

          雨上りのシラネアオイに思うこと。

          雨上がりの「シラネアオイ」。春〜初夏の山でぱっと目に入ってくる大型の美しい花です。そこそこ見ることが出来る一般的な花という印象を持っていたので、以前は全然知らなかったのですが、こちらも減少していて北海道では「絶滅危急種(vu)」となっています。危急種とは「野生絶滅の高い危険性」がある種と定義されています。 種採り農家として【種】について関心があり、そんな中で北海道では山野草の在来種がたくさん危機的状況にあることを知りました。山野草に留まらず、 生きもの全般が、 その生態系が

          雨上りのシラネアオイに思うこと。

          50年漬けた古漬!!おばあちゃんの陳年老菜脯

          50年ものの陳年老菜脯。「菜脯」とは干し大根の漬物のこと。「陳年」は古いもの、長い年月を経たものということ。 フェイのおばあちゃんから頂きました。 この貴重さはどこで探そうと、お金で買えるものではありません。客家の家で受け継がれる家宝そのもの。 客家民族では古漬が好まれると以前話しましたが、これは次元が違います。フェイのおばあちゃんが大きな甕で50年もの間大切に管理して、ほんの少しづつ食べている保存食。おばあちゃんの家の中で最も古い漬物です。 沖縄より南、あんなにも高温

          50年漬けた古漬!!おばあちゃんの陳年老菜脯

          新竹をぶらぶら散歩で巨大豚に会った。

          東門市場からスタート。 新竹の町の中にある東門市場。味わい深い門構え。奥にはどんな世界が広がっているのか気になる佇まい。 東門市場の中は微妙な時間もあって開店前のお店が多かったですが、不思議な魅力があり、どこか時間が止まっているかのよう。 新竹駅へ 日本統治時代1913年3月31日に完成した新竹駅。現存している台湾最古の駅舎で現在でも駅として現役で活躍している。 フェイの実家は同じ新竹県にあるけど、山裾にあるので新竹の街は遠い。今回、初めて新竹の街に行ってきました。

          新竹をぶらぶら散歩で巨大豚に会った。

          オオワシとわたしの住む町

          もう少しで来シーズンまでお別れかな。遊楽部のオオワシ、オジロワシの飛来数は年々少なくなっていてとても寂しいです。遊楽部水系の環境再生がこの地を訪れる鷲たちにとっても急務で待った無しの状況だけど、まるで「空のことなのに、川のこと」 と的を得ず、雲をつかむよう。 つながっている命の営み。 鷲たちは生態系の一つの頂点に立つ。 それが減少の一途を辿っているということが示すこと。 この意味は大きい。 そして、 川、その流域の再生は 動植物のみならず、 人の暮らしにも大切なことだと思

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          セロリの種

          昨年、農園としては念願だったセロリの採種に初めて成功した。北海道でセロリの採種はやはり難しいと思うけれど、うちの作付けでは暑い夏を乗り越えなければならないからなおさらで。だから春に揃ってトウが立ちはじめた時は本当に嬉しくて喜びました。 それからしばらくして初めて見た蕾や花のこと。蕾の頃は一体どんな花が咲くんだろうと楽しみにして毎日のようにセロリの様子を見に行っていたことを、こうして種をあやしながら思い出しています。これはスパイスに使えるって思いながら、良い香りに包まれての作

          客家の生活と文化が息づく湖口老街に行ってきました

          妻の新竹県湖口に住んでいる96歳のお婆ちゃんが湖口老街に皆んなで行きたいということで。 私は初めての湖口老街。 客家の100年続く老街で、 建物の素晴らしさと客家料理のレストラン、客家の発酵食品や調味料、生活文化が色濃く溢れる魅力的な老街でした。 老街はアーチ状の騎樓が見事で、構造は閩南(ビンナン)式建築とのこと。閩南式建築は、中国南東部の福建省を起源とする建築様式で、「福建建築」とも呼ばれます。そういえば妻の母方のお婆ちゃんの先祖は福建省南部出身。そして、この100年続く

          客家の生活と文化が息づく湖口老街に行ってきました

          自然への感謝を込めて続けていること

          「流域の自然を考えるネットワーク」さんへ本年度も農園の売上の中から気持ちを込めて寄付致しました。 渡島半島では現在、風車問題、新幹線建設における有害残土問題など大規模な建設事業による自然環境悪化の懸念が増大し続けています。 それらは私たちが畑で自然と向き合っているだけでは何も解決しないほど大きな力で、強引で、破壊のスピードも早くて、 地域の自然を大切にするためには、 思うだけでは足りないと、 強い気持ちで一歩を踏み出さなければならないと気付かせてくれました。 暗闇には光

          自然への感謝を込めて続けていること

          全て自然からのもので作られたお香

          「全て自然からのもので作られたお香」 香害という言葉を聞いたことがあるだろうか。いわゆる合成香料による心と体への様々な影響である。私たちは過敏症ではないけれど普段から合成香料を好まない生活をしている。 お香は昔から好きなのだけど、この香でさえも化学物質を一切含まないものはなかなか手に入らない。化学合成香料を含まなくても、様々な添加剤、助燃材を含んでいたりするからである。 台湾では古くからの伝統製法を守り、原材料を全て自然からのもので作っているお香がある。もちろん数少ない

          全て自然からのもので作られたお香

          五色鳥(タイワンゴシキドリ)

          五色鳥。中文での正式名称は臺灣擬啄木です。ゴシキドリは世界で様々な種がいますが、このタイワンゴシキドリは台湾の固有種で、世界中でこの島でしか見ることが出来ません。 とっても素敵なカラーリングで、愛嬌もあって夫婦二人で夢中して観察しました。 枯木に穴を掘って営巣するのでキツツキだと思っていましたが、ゴシキドリ科だそうです。 以外にも台湾中の平野部から中海抜の山でごく普通に見ることが出来る鳥になります。30年ほど前は都市部で見ることが無かったといいますが、今では、街の中でも見

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          台湾の日常にある薬草文化

          台湾に行っていつも楽しみにしていることがある。それは青草文化(薬草文化)に触れること。台湾の青草文化には古くからこの島で先人たちが積み上げてきた野草に対する深い知識と知恵があり、それが日常に浸透していて生活と共にある。 台湾の青草店で売られている薬草と漢方との大きな違いは、薬草のほとんどが台湾に現存する野草である一方、漢方の多くは海外からの輸入品であること。乾物もあるけれど薬草の多くは新鮮な野生植物であり、自然の中からや薬草を栽培している農園から採集し運ばれてくる。 青草

          台湾の日常にある薬草文化

          天然なめこの恵み

          ブナの倒木にぐるり一周ナメコの群生。このタイミングの良さに大きく喜びながら、ずらりずらり重なり合うナメコを採りました。 この時、ここで出会う 巡り合わせってあるんだよな~。 ブナの倒木がまだ地にしっかりと立っていた頃、大地からその内部へとたくさん蓄え続けていたエネルギー。そんな木の持つ力が、その木が倒れた後にもナメコにしっかりと引き継がれ、つながっている気がしました。良い木には良いキノコが生えるなぁと実感して、美しい姿を眺めていました。 寒くなってきた頃に栄養たっぷりのナ

          天然なめこの恵み