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【イベントレポ】病院薬剤師さんに聞く仕事と就活のリアル

こんにちは、ヤクミラボ運営の北川です🐶

12/10に開催したヤクミラボ第7弾のイベント "病院薬剤師さんに聞く仕事と就活のリアル" の様子を少しお届けします🎉

今回来てくれたのは、医療経営士(3級)や小児薬物療法認定薬剤師の資格を取得し、国際シンポジウムで発表などもされている阿部さんと、病院薬剤師YouTuberとして活躍されているこにたんさんのおふたりです✨
運営の福井さんも病院薬剤師経験があるので、司会をしながら経験者としてお話を聞きました。

▼イベント詳細はこちら▼

みんなの病院薬剤師のイメージは?

まず最初に、参加している学生さんに病院薬剤師さんのイメージを聞いてみました。テレビドラマでもやっていたので、アンサングシンデレラを思い浮かべる人も多いはず。

他にはやりがいがあるけど忙しい、重症の患者さんと関わることが多い、専門性の高い知識が必要…などの意見があがりました。

実際のところはどうなのでしょうか…?🤔

なぜ病院薬剤師になったの?

病院薬剤師といえば、薬学部卒業後の進路としてはメジャーです。薬局薬剤師と病院薬剤師とで悩む人も多いかもしれません。また、たくさんの病院からどの病院を選べばいいのかという悩みもありますよね。

こにたんさんは、「医療職として多角的に患者さんと関わりたい」という思いから病院薬剤師を選んだそう。所属病院は急性期と慢性期回復期のどちらの病棟もあり、リハビリ室も整っています。こにたんさんはどちらかに偏るのではなく、幅広く医療や看護、理学療法などにも触れたいという思いがあったそうです。

阿部さんは薬剤師として社会貢献がしたいという気持ちと、薬剤師として成長できる環境、社会の動きを見据えているところで働きたいという思いがありました。阿部さんの所属病院は、先進的な取り組みなども行われており、薬剤師が臨床業務に集中できるというところも魅力的だったといいます。
また患者さんの医療的背景が見えやすいということから、そういった視点も含めて薬物治療を学びたいと思い病院薬剤師の道を選びました。

一方福井さんは、薬剤師として卒業したからには一度臨床を経験したい、そして最先端の医療に関わりたいという思いから病院薬剤師を選びました。学生時代、研究活動が好きだったことから、研究ができる大学病院を選んだといいます。

やはり皆さん、実習を経験する中で将来どうしたいかを考えるようになったそうです。実習で見れるのも一部ではありますが、やはり実際に実習に行ってみると、そこで働いている様子がより具体的に想像しやすくなりますね。

どんな1日を過ごしているの?

薬剤師の主な仕事としては、調剤、処方確認や服薬指導、問い合わせ対応などです。
それぞれにかかる時間などは病院によって異なります。調剤担当と病棟担当が分かれているのか、どちらも担当するのかなども病院によります。
就職を考える場合は部署や担当病棟の異動があるのか、やりたい業務に集中できるのかなども含めて確認しておくと良いですね。
また業務内容によっては忙しくなって残業になることや、夜に勉強会などが行われることもあります。

ちなみに自己研鑽や研究、その他の業務などによる残業やタイムカードの決まりなどもかなり病院によって差がありそう。聞きにくいけど気になるところです💡

病院薬剤師になってよかったこと、課題に感じていること

阿部さんの病院は環境が整っているいうこともあり、臨床薬剤師として没頭できる点が良かったことだといいます。また、学術活動やキャリアなどのサポート体制も整っていることも良かった点で、認定薬剤師の取得や維持にかかる費用や学会発表の費用なども支援されるそうです。
一方、院内処方が行われているため薬薬連携などは十分ではないと感じることも。さらに阿部さんの病院は少し都会から離れた場所にあるため、学会やシンポジウムなど東京で行われるものには距離・時間的なハードルがあるというのも意外な課題です💦

こにたんさんは、病院薬剤師として働けていることが良かったことだと教えてくれました。また、体調不良時は自分の病院を受診できることもメリットとのこと。実は民間病院ではよくあることだそうですが、なかなか聞けないですよね…🤔
課題としては、病院では多職種と関われることがイメージされますが、調剤業務だけではなかなか多職種と関わるのが難しく、理想と現実のギャップが生まれやすいのではないかとのこと。病棟業務など、そういった場で自分がどうやって関わっていけるかが重要です。

また病院には研修生、レジデント、正職員と採用体制が分かれている場合があります。給料については土日出勤や夜勤、年末年始勤務などによって変わることも。各病院、ボーナスも出たとのこと💭

福井さんは、病院薬剤師をしたことで薬剤師の大切さ、臨床現場の大切さがわかったことが良かったと言います。薬剤師だけでなく、現場で働く医師や看護師など多職種の大変さや大切さも感じたそうです。
一方で病院では有休が取りづらかったり、なかなか旧体制から抜けきれない部分も多く、そこは課題に感じていました。

今後のキャリアプラン

阿部さんは30代でたくさん研鑽を積み、認定を取得したり博士の取得も視野に入れているとのこと。そして40代からは臨床、研究、教育を兼ね備えてマネジメントや社会貢献をしていきたいというキャリアプランを考えているそうです。
将来やりたいことのために、今何をするかが具体的に細かく考えられていて素敵です✨

こにたんさんは、7年間病院で病気や治療のことを間近に見て学んできたので、それを地域住民や学生さんに還元していきたいと話してくれました。こにたんさんは将来のことを明確に決めているわけではないそうですが、このまま病院薬剤師を続けること、調剤薬局やドラッグストアで地域の方に貢献することやYouTuberとして活躍することなど、色々とやりたいことがありまだまだ考え中だそうです🌱

福井さんは既に臨床を離れて働かれていますが、ゆくゆくは臨床現場の翻訳者のようなことができたらいいなと考えているそうです。また薬剤師としての新しい働き方や可能性を広げていきたいと語ってくれました🙌

就活について

そして、気になる病院の探し方を聞いてみました💡

阿部さんは学生のうちから薬物療法認定薬剤師の資格をとりたいという思いがあったため、まずそれを取得可能な病院に絞って病院を探したと言います。その後、見学に行ったり知り合いや先輩などを探して病院の様子や具体的なことを聞いたりして決めたとのこと。
やはり人事の方などからは聞きづらいことがたくさんあるので、知り合いに聞くのが重要かもしれません。

また病院見学については、ホームページに記載されていることが多いので、それをチェックしたり直接問い合わせてみると良さそうです。

またこにたんさんが日本病院会の会員施設一覧から病院の一覧を見て、地域の病院を探してみるのが良いと教えてくれました✨
また病院のホームページには、在籍している薬剤師が取得している資格が掲載されている場合もあるそうなので、気になる病院があれば調べてみてください。
開催されている学会の講演者などをチェックすることでも、病院で行われている研究や、どういう先生がいるのかなどを知ることもできます。

皆さんもこれを参考に、気になる病院を探してみてくださいね!


今回のイベントが就活のこと、将来のこと、キャリアのことなどを考えるきっかけになれば幸いです🌱

ヤクミラボは、「薬剤師の将来にも色々な選択肢があり、それを多くの学生さんに知ってほしい」という思いで活動しています。

将来どんなことがしたいか?どんな薬剤師になりたいか?何を大切にしたいか?…就活やキャリアのことを考えていくなかで、迷うことも多くあると思います。
ヤクミラボはそんなときに仲間と相談したり、話したりすることができる場です。興味を持っていただけたら、ぜひこちらからご参加ください🍀

※今回の詳しい内容は、ヤクミラボメンバーはアーカイブ動画を視聴いただけます。

次回のイベントもお楽しみに✨

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