91歳の税理士
同じ税理士をやっている息子から聞いた話であるが、父親である91歳の税理士が認知症になっているにも関わらず税理士を引退しないので、大変な状況になっているとのこと。
具体的には、その91歳の税理士はクライアント企業の資産を自分の懐に入れようとしているという。完全なる犯罪であるが、それが認知症による勘違い&思い込みによるもので、クライアントの資産や遺産を自分が引き継ぐ契約になっていると言い張って、かつ実際の行動をしてしまうと言う。
専門職の認知症は怖いものだと思う。当人は自分は認知症であることを絶対に認めないから、診断書が出ていても認めないから、仕事を辞めないと社会的に困ったことになる。
昔からある日本の国家資格は、一度取得したら更新もなく死ぬまで名乗れるのでこのような事態になる。やはりどんな資格も3年毎程度のスパンで更新のタイミングを作るべきなのではないだろうか。
その時に自動車の運転免許と同様、70歳以上は認知症検査も行う(具体的には長谷川式でも何でも良いので客観的な検査を受ける)必要を課した方が良いのではないかと、この話を聞いて思ってしまった。
相談に来た息子さんの、みすみす親を犯罪者にしたくない気持ちは理解できるが、かといって強制入院させるわけにも行かず、犯罪に至る前に資格剥奪することも出来ないので、周囲としてもどうしようもない状態になる。かつ本人は相手を騙していることはもとより、犯罪を犯す危険があることに気づいていないのだから怖い。
改善策は定期的な更新の機会を作るくらいしかないのだろうか?
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【記】やく・たたず(屋久 佇(竚))