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頻尿、排尿時の痛み、残尿感…悩ましい膀胱炎に効くのは~薬剤師が本音でオススメする市販薬⑭

薬の専門家である薬剤師におススメの市販薬をセレクトしてもらうこのコーナー。
今回は「膀胱炎」の薬を取り上げます。
膀胱の炎症により、頻尿や排尿痛や残尿感などの症状があらわれる膀胱炎。
市販薬にも効果のある製品があるのです。

アドバイスしてくれる薬剤師はこちらの方々です。
(小豆田くら子/宇野さらら/日陰ましう/ふらんすぴあの/ゆきつばめ ※五十音順)

腎仙散(摩耶堂製薬)

摩耶堂製薬(マヤドー)の腎仙散(ジンセンサン)。
今回、3名の方がオススメしてくれたのがこちらでした。

古くから尿路消毒薬として使われる抗菌作用の高い民間薬の「ウワウルシ」「キササゲ」の他、鎮痛・抗炎症作用、利尿作用を持つ15種類の生薬を配合したオリジナル処方。
12包入税込1,650円、21包入税込2,838円、90包税込10,340円。
老若男女問わず4歳から服用可です。
(ゆきつばめ)

膀胱炎に効能効果があるとはっきり標榜しているところがおすすめしやすいです。
(宇野さらら)

12包入りと21包入りがあるが、症状を繰り返す方には21包入りがおすすめ。粉薬がどうしても苦手という方には、ぬるま湯に溶かすと飲みやすくなる
(日陰ましう)

「クラシエ」漢方猪苓湯エキス錠(クラシエ薬品)

猪苓湯は、成分としてチョレイ・ブクリョウなどの漢方を含み、利尿作用を持ち、残尿感を改善し排尿時の痛みを軽減するような作用があります。漢方薬は飲みにくいと感じる方も多いかと思いますが、こちらは錠剤で服用しやすい漢方薬となっています。
(小豆田くら子)

ボーコレン(小林製薬)

抗炎症、利尿作用に優れ、尿路系の炎症に対するファーストチョイスとして用いられる五淋散を錠剤化した商品。粉薬が苦手な方も服用しやすい。また、パウチ包装のため、持ち運びも便利。
(ふらんすぴあの)

膀胱炎の症状に悩んでいる皆さんへのアドバイス

腎臓や膀胱に疾患がある場合以外でも、水分不足によって体の中の水分が停滞したり、尿路に炎症があると尿の量が減り、排尿痛や残尿感などの症状があらわれます
(小豆田くら子)

ストレスや寝不足などで疲れを溜めない、水分しっかり摂ってトイレは我慢しない、身体を冷やさないなど、生活習慣を改善する事でもだいぶ変わります。無理せず、リラックスした日々を過ごしましょう
(ゆきつばめ)

膀胱炎は大腸菌などが膀胱内に侵入することでおしっこが残っているような感覚(残尿感)、おしっこをするときの痛み(排尿痛)、残尿感があるため再度トイレに行きたくなる感じ(頻尿)などの症状を起こします。薬を服薬して、大量の水分をとり、膀胱内の尿を出すことでより効果が出ます。普段からトイレに行くことを我慢しがちだったり、水分の量が少なかったり、セックス後不衛生になっている等でリスクが高くなります。かかりやすいなと思う場合は泌尿器科専門医を受診してください。
(宇野さらら)

膀胱炎の症状がある場合は、水分をたくさん摂取し、尿の回数と量を増やすと治りやすくなります
(日陰ましう)

便秘が続いていると、膀胱炎を発症しやすくなります。日頃から食物繊維の摂取、水分補給を心がけましょう
(ふらんすぴあの)

監修者コメント

ずっと昔は、キノロン系のナリジクス酸が膀胱炎に効能効果を持つOTCとして販売できたのですが、現在は漢方製剤だけになりました。
下腹部を冷やさないこと、刺激物やアルコールは控えることを、生活指導として、ひとことアドバイスするといいですね。

<本稿の監修>
坂口眞弓
博士(薬学)。みどり薬局、みすじ薬局、ゆうま薬局代表(東京都台東区)著書に「ここが知りたかったOTC医薬品の選び方と勧め方(南江堂)」、「OTC医薬品の比較と使い分け(羊土社)」など多数。