ガンとお金のこと
【終わりが見えない旅が一番怖い。なんとも言えない恐怖と不安が込み上げてくる】
健康診断の再検査から食道ガンが分かるまでは、検査検査でドタバタだったので
お金のことはあまり考える余裕もなく、とにかく家族や職場に連絡したり入院の準備をしたりで時間が過ぎていった。毎回支払う病院の領収書を見ながら、日本の健康保険の有り難さを実感しながらも重なる金額を合計していくと、やはり出費は大きい。最初の入院までに今後の治療費や生活費の事など、色々な情報をまとめておこうと思う。
家計管理は全て私がやっていたので、お金のことに関しては、夫は全くと言っていいほど無知だ。マジか？と腹が立つのを通り越して呆れるくらい何もしようとしない。そもそも調べるという感覚がないようだ。夫の呑気さに怒りが込み上げてくるだけの元気は今の私には まだあるようだ。今まで全部私が何でもやってきたし、それが当たり前になっていたのだから、急に出来るはずもなく、今更ながら反省した。
恥ずかしながら、お金にはあまり余裕のある家庭ではなく、夫は自営業で私は現在パート。正直、夫の収入だけでは不安定で全く当てにはならない。これから私が全く働けなくなるとかなりヤバい状況になる。幸いにも、子供が今年独立し、お金が一番かかる時期が終わっていた。本当にこれは神に感謝した。
【幸も不幸も感じ方しだい】
さて家事に関しては、夫は自分の事は全て自分で出来るので(当たり前だろって思うが、出来ない男が世に多いと聞く) 私が入院で家を空けていても、何も心配していない。むしろ夫の方がマメかもしれない。心配なのはお金だけだ。情けない…
家事子育てはマメな貧乏な夫と、お金の心配はないが他は全く出来ない夫。どちらがいいのだろうか？答えはない。幸福とは人それぞれ感じ方が違うのだから。
何とかなるだろ、今まで何とかなってきた。なんだこの根拠のない自信は。
【現実の話に戻ろう】
傷病手当金、高額医療費の確認
医療保険の確認
引き落とし口座の確認
まず会社に連絡をし、長期休職をしなければいけない旨を伝え、「傷病手当金申請」をすることになった。自分の「標準報酬月額 」を確認し、月にいくら手当がもらえるのかを確認。詳しくは割愛しますが、手当金をまるっといただけるのではなく、今まで会社から天引きされていた社会保険料、所得税、住民税は自分で払うことになるので注意が必要です。
✏️計算方法はこちらで(https://www.kyoukaikenpo.or.jp/~/media/Files/honbu/event/kohoshizai/47_sogo_syoute.pdf)
次に頭に浮かんだのは、医療費の事だった。どのような治療になりどれぐらい必要か分からない。何度も言うけれど、日本の健康保険は本当に凄い。高額医療制度のおかげもあり、1ヵ月間で必要な治療費の上限金額はそんなに高額ではなく、少し安心する。それとわずかな掛け捨ての保険(県民共済)に加入しているので、多少の保険金はある。とりあえずの心配は無いだろう。
高額医療制度の補足をすると、以前のように治療後に自分で申請したり、事前手続きをしなくても、マイナンバーカードと健康保険証を紐付けていると、自動的に月に支払う上限金額以上は請求されない仕組みになっているので、本当に便利です。マイナンバーカードは色々とネガティブな話もありますが、私はポジティブ派で、便利な方を優先します。何なら確定申告もマイナンバーカードで自動でやってもらいたいくらいです。
【自己申請しないと貰えないキャッシュバック】
*協会けんぽの場合
意外と見落とされがちなのが「高額療養費世帯合算」これは限度額のように自動計算されるのではなく、自分で申請をしないと戻らない制度らしい。ガン治療の場合は、入院と通院が長期間になる方が多いと思います。外来と入院は別計算になり、入院だけの限度額、通院や外来だけの限度額と別計算になるらしい。条件として、それぞれ21000円(70歳未満)を超えた場合は合算することで、自己負担限度額以上に支払ったお金が戻ってきます。「1人でも世帯合算」出来るらしい。
しかし、意外と知らない人多いんじゃないかしら？私が無知なだけか。。。
とにかく、自己申請しないと還付されないという、何とも不親切な制度だと思うんだけど…
詳細はこちらのサイトが分かりやすかったのでリンクしておきます
最後は生活費で引き落としされている口座の確認です。家賃、光熱費、保険など毎月引き落とされている口座の残高を確認する。とは言っても我が家は全てひとつの口座で管理し、入ってくる所と出ていく所が同じなのでほとんど心配する必要がありません。ほとんどと書いたのは、残高が心配なのはいつもですから笑
病気になって気が滅入ってしまって、お金のことまではすぐに頭は回らないかもしれないけれど、「お金は大事だよ〜」と。自分でやるもよし、パートナーや家族に頼むのもよし。とにかく早めに計画を立てておくのが良いと思います。
私の場合は、抗がん剤治療後の自分の体調がどうなるか分からないという不安もあったので、元気なうちに準備しておくことで、心のゆとりにもなります。あとは治療に専念するのみ。最近は、何をするのもネットで完結できるので、技術の進歩に感謝します。
まだ入院前なので、具体的な金額はわからないけれど、後日詳細が分かり次第こちらで書きたいと思います。
術前抗がん剤治療1回目まであと2日。
このブログでは、私の食道癌との闘いを記録していきたいと思います。同じ病気と闘っている方、そして、これから検査を受ける方にとって、少しでも参考になれば幸いです。
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