【詩】 自転車旅行
トイレで寝たよね
霧がかかって
峠が下りれず
嵐になって トイレに逃げた
167cmの女が2人
髪を切り
自転車で
ひと月の東北
声を出すまで男と思われ
この2人なら大丈夫と
まわりの人も言ったから
私たちは何でもできると
風呂も入らず
だらしなく
女でないのは楽しかった
嵐はやまず
バイクの音の群れ
自転車を隠し
雨にふるえ
髪もびしょぬれの2人のうちの
そのうち片方が泣き出した
ごはんをたこう
水洗トイレの建物で
ごはんをたこう
ごはんを食べよう
食べたいのか
食べたくないのか
とにかく2人で
火をおこし
ごはんをたいた
むりやり食べた