ひとり居酒屋6〜エジソン蝋管に始まった複製ビジネスの終焉
仕事の忙しさとコロナ罹患で更新をサボってしまった。誰かに読まれてるわけでもなく、自分メモなので、まぁイイか。
▫️音楽業界マーケティング
サブスク移行/テレビ衰退/韓国勢の進出など、いわゆるメジャーといわれるレコード会社/事務所が潤ってきた図式は終わってしまった。10年どころか、CD売上のピークは98年だった。
音楽以外のマーケティングに目を向ければ、言わずもがな少子高齢化が第一義になる。
47〜49年生まれが定年を迎えた2010年代は退職金目当ての金融商品が賑やかだった。(その時期に大震災があったのは経済的にも大きな不幸だった)
次は70年前半の団塊ジュニア世代になるが、この人達は子供を作らなかった。2023年現在で先頭が52才なので2030年代に入ると定年を迎え始める。
消費はどうか?タンス預金含めて、過分所得を持っているのは年寄りだ。時間もある。
コロナ禍もあり近年の落ち込みは致し方ないが、20代に比べればまだ持ち堪えてるのではないだろうか。
では、なぜ年寄りは音楽にお金を使わないか?仕事も落ち着き、時間もある。上野の美術館は大行列なのに。
1)氷川きよしは客が老齢し過ぎたか
2022年に活動休止を宣言して驚いたが、これは彼の思考/趣向の表面化だけではないと見ている。
彼が新人賞を総ナメにしたのが2000年。その時に熱狂した40〜50代は今や60〜70代。60代以降だったなら、、、凄く嫌な言い方だが、鬼籍に入られているか身体が言うことを効かない、あるいは年金では遊びに行けない世代となってしまった。
2)物販が命綱
元来、昭和の時代、コンサートはプロモーションだった。レコード会社はコンサート奨励金を出し、莫大にかかる制作費を補助していた。ユーミンでさえ。(ユーミンの場合は舞台セットが尋常でないのも理由だが)レコードが売れればリクープできたのだ。
平成に入っても構図は続いたが、山下達郎などでは協賛が入るのが恒例となった。消費者金融や保険会社。いわゆる劇団四季のモデル。
賢いビジュアル系バンドなどは早々に自主運営として、手売りと物販に注力した。海の向こうではプリンスが新曲を新聞/雑誌の付録としてリリースしたのが2010年だ。(宝島社のブランドムックが始まったのは2005年頃。今や書店の一番良い場所に置かれている。)レコード会社はどうにも先が見えない。
若者は二極化して、サブスクとフェスで充分満たされる層と、追っかけして同じTシャツを何枚もコレクションするヘビー層。
ライト層が昔のベストテン番組を観ていた層に似ているし、追っかけは親衛隊か。
図式は同じだが、その絶対的人口が違う。もう下支えできるパイではない。
続く