「首」はコメディ映画だ。
首はコメディ映画である
この映画が面白いか面白くないかの分かれ目はくすりと笑えるのか笑えないのか、である。
こう思った経緯は、これを一緒に見た友人との話だ。私はこの映画は途中で飽きてしまったのだが、友人は大絶賛(昨日見たのに2回目も見たいということで見ていた)していたことだ。
この映画の面白さ
友人と私の話を総合すると面白ポイントは以下の通りである。
普段見ている芸人たちの映画での空気感
サウスパークに似ている面白さ
武士たちの愛憎関係、ギラついた感じ
前提知識がなくても、話の筋がわかりやすい
また、この映画はエログロ描写が多いものの、特にグロ描写に関しては、リアリティがなく、重くなりすぎないようになっていた。
例えば、タイトルにもある首の描写だが、戦では、首が、通販の包丁かというくらいスパスパと切れる切れるの切れまくりなのである。そんなに切れたらむしろわろけてくるぐらいである。
また、真剣な場面でも、笑えるポイントを小出しに入れてくるように作られている。もともと、出ているキャストも芸人が多いというのが関係しているのかもしれない。
おそらく、製作陣は意図していたのではないかと思われる。その理由が、この映画の本質であるコメディ要素を活かすためだったのではないだろうか。
この映画の面白くなさ
私が感じた面白くないポイントについても書く。
展開自体は同じようなものが繰り返されて緩急がない
(首取った→殺される、首取った→殺される、最後だけ少し違うが。)キャラの掛け合いで笑いのツボが刺激されない
豊臣秀吉(ビートたけし)が無駄に出番が多すぎる。
であった。
この映画の話の大筋は、首取り合戦の螺旋に囚われた武士たちが延々と取っては殺され取っては殺されを繰り返していたが、最後に秀吉がそれを否定するところで終わる。というものである。そのため、展開自体はシンプルで緩急があまりないと感じた。ここで、コメディ要素がハマれば、飽きずに見られるが、ハマらないと同じような場面をずっとみることになる。
また、最後に秀吉が敵将の首なんか、敵が死んでいればどうでもいい、という趣旨の言葉を言って終わるのだが、そういう割に秀吉も、天下を狙ってギラついている他の武士と何が違うのかわからなかったので、あまりしっくりは来なかった。
結論
サウスパークみたいな笑いが好きな人は、楽しめるんじゃないかな。
R15でエログロだからと敬遠してる人も、コメディパートにハマれば意外とくすくすと見られるかもしれません。ハマらなかったら寝るほどではないけど時計を4回くらいはみるはめになるかもしれません。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?