タスク管理「再」入門 ~「働く人の生きやすさ」のためのタスク管理
きっかけは覚えていないのだけど、思い返せば大学生のころから、タスク管理というものに興味を持って、「やらなきゃいけないことをどうやってこなしていくと良いのか」といったことを飽きずに考えている。
その探求のなかで出会った、GTD、タスクシュート、マニャーナの法則、着手主義などは、今は仕事という文脈を超えて、自分の時間の過ごし方全体に影響を与えていると感じる。これなしでは生活がままならない、という感覚。
それもあって、このnoteでもタスク管理についてのことを何度か書いてきた。
ただしその内容は、いわゆるタスク管理という言葉からイメージされる「できるだけ短い時間で、できるだけたくさんの仕事をこなす」というものとはちょっと違っている。
おそらくそれは、タスク管理というより、ストレス管理なんだと思う。「できるだけ短い時間で、できるだけたくさんの仕事をこなす」ことを目的にするのではなくて、「自分が居心地良く仕事を続けられる状況をつくること」を目指す。
こう書くと、組織の目標とか、周囲との協調といったものを全部吹き飛ばして、「『私らしさ』のための世界」というお花畑感が充満してしまうが、そういうことではない。「自分が居心地良く仕事を続けられる状況をつくること」が、ひいては組織の目標とか、周囲との協調につながっていくよね、という順番の発想だ。
「自分がタスク管理というテーマのもとで考えているのは、むしろストレス管理なんじゃないか」と気づいたのは、実は最近のことだ。
人事という仕事を通して、「仕事と人のインタフェース」に触れ続けることで、そういう思いに至るようになった。仕事をするためには、人が元気でなくてはならない。逆もまたしかり。人が元気だからこそ、仕事が進む。だから、「自分が居心地良く仕事を続けられる状況をつくること」が、組織の目標や周囲との協調にもつながっていく。
タスクのためのタスク管理ではなくて、人のためのタスク管理をあらためて考えてみよう。そう思って、タスク管理に「再」入門してみる。