甘くなくても、いいじゃない~食を科学したら苦手が平気になった話~
甘くなくても、いいじゃない。
私は柑橘系の果物が得意でない。いや、厳密には「苦手」と言った方が正確だと思う。みかんまではまだ大丈夫。しかし、それ以上の苦酸っぱい果物はどうにも受けつけない。
味もさることながら、扱いにも困る代物だと思っている。外皮が分厚くて剥きづらい。内皮もわりと手ごわくて、さらに種も存在する。食べようとしてべたついた手…「ああ、もうどうしよう」ってな気分だ。
小学校のとき、給食の献立で「はっさく」「甘夏」を見つけると、憂鬱になった。果物好きな男子に、コッソリ食べてもらうことはあったが、もらい手が見つからないときはそれはもう苦行。何も知らずに、牛乳と流しこんだときは、その相性の悪さに悶絶した。
実家の父が柑橘含めた果物好きだったおかげで、子どものころの朝食には毎日果物が並んだ。手をベタベタにして柑橘を味わう父や妹を白い目で見ていた幼少期の自分を思い出す。
「子どものときに苦手だったものが、大人になって克服!」と聞くが、残念ながら私の柑橘との関係は改善されなかった。
なんで?あんなにみずみずしくて、さっぱりして美味しいのに。
健康に気をつかっているから、柑橘が苦手なんて意外~。
外からはそんな風に見えるらしい。けど、苦手なもんは苦手なんです。克服しようとも思わなかった。別に柑橘を食べなくても、(給食以外)苦労することはなかったから。
と、ここまで柑橘を酷評した私だけど、実は「酸味」はそんなに苦手ではない。むしろ、酸っぱいものは好き。超すっぱい梅干しは大好き。調味料にお酢やポン酢も日常的に使っている。レモンをきゅっと絞ったレモンサワーは、居酒屋に行くと結構な割合でオーダーしているくらいだ。それを言うと、必ずと言っていいほと、聞いた人は眉をひそめる。(オモシロイくらい、全員!)
「え?柑橘が苦手なのに酸っぱいものが好きって何?」
はい、お気持ちはよく分かります。柑橘がダメで酸っぱいものが好きという矛盾な状況は納得できないだろう。では何が違うのか?を考えて、気づいたことがある。
そのままフルーツ(デザート)として食べる柑橘はダメ
料理として何かと食べる柑橘(酸っぱいもの)はOK
そういえば、イタリアンなどのメニューにある「魚介と柑橘のマリネ」はよく頼む。魚介の生っぽさを和らげてくれるのは柑橘だからこそ。あの酸っぱさとちょっとした苦みで飽きずに食べられるのがポイント高い。いちごやメロン、バナナではこうはいかないだろう。ポン酢やレモン汁、調味料としての梅干しは、まさにこの部類に入る。
そのままでなく、何かと合わさった「料理」なら何でもいいわけではない。先に書いたとおり、フルーツ(デザート、スイーツ)としての柑橘はやはり難しい。つまり、ゼリーやケーキになった柑橘はごめんなさい。
奇しくも先日、いただいてしまったのは甘夏。
(それにしても何で甘夏?全然甘くないじゃん!苦夏じゃん!と名前を聞くたびに誰にともなくキレる私)
「無理しなくていいよ…誰かにあげても」と気をつかうのは、柑橘好きなオット。そんな家族のために、料理なら大丈夫な私のために甘夏は姿を変えました。
鰹たたきと甘夏のサラダ
1個まるごとは大変だったけど、それでも鰹と一緒のおかげで問題なく食べられた。
きゅうりやみょうが、大葉、トマトなど適当な野菜を適当に切って、これまた適当に切った甘夏と鰹たたきと和えるだけ。ちなみにおすすめ調味は塩レモン汁や塩ポン酢だそう。オリーブオイル塩も合うかもしれない。
人の味覚は千差万別、十人十色。苦手なものも、こんな食べ方なら大丈夫、香りづけ程度ならいけるな!という「発見」があるかもしれない。一筋の光を見いだせると、何だか人生得した気になるのだ。
備忘録
皮も余すことなく、使うべし!の思いで頑張ったけどやはり「スイーツ系」はごめんなさいだった、甘夏ピール。たぶん二度と作らない。
そんな『食を職にする』をコンセプトに掲げたブランディングも始めました。
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以下のようなサービスで、文章ブランディングをおこなっています。ご縁がつながれば嬉しく思います。
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副業起業をサポート~言語化ブランディング専門家・矢島真沙子~
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