三累三害ってなんのこと?「論衡12」

普通に生活していても
1、気分次第で友人関係が変化し、恨み憎しみあう
2、才能差で、ある方は出世していい人生送るが、一方は恨みが募る
3、いつも楽しい訳じゃないから、楽しくないときに相手を嫌いになったり、罵ったりする
と言った3つの苦しみ(三累)がある。

出世しようと頑張ると
1、役職が少ないのに、出世したい人が多いと争いになり、周りで足の引っ張り合いが起きる
2、上司との考えが合わず、些細な事でも大事として中傷される
3、上司の好き嫌いで人事が決定される
と言った3つの害(三害)がある。

これらの三累三害は、どんなに優れた人でも回避できない問題である。

以下、原文と翻訳です。

何謂三累三害?
#三累三害とは何を言うのか

凡人操行,不能慎擇友,友同心恩篤,異心踈薄,踈薄怨恨,毀傷其行,一累也。人才高下,不能鈞同,同時並進,高者得榮,下者慚恚,毀傷其行,二累也。人之交遊,不能常歡,歡則相親,忿則踈遠,踈遠怨恨,毀傷其行,三累也。位少人眾,仕者爭進,進者爭位,見將相毀,增加傅致,將昧不明,然納其言,一害也。將吏異好,清濁殊操,清吏增郁郁之白,舉涓涓之言,濁吏懷恚恨,徐求其過,因纖微之謗,被以罪罰,二害也。將或幸佐吏之身,納信其言;佐吏非清節,必拔人越次。迕失其意,毀之過度;清正之仕,抗行伸志,遂為所憎,毀傷於將,三害也。夫未進也,身被三累;已用也,身蒙三害,雖孔丘、墨翟不能自免,顏回、曾參不能全身也。
#凡人の行いは、友を慎んで選べず、心が一致しているときは恩義が深く、心が異なるときは疎遠になり、疎遠になると怨みが生まれ、その行いを傷つける。これを一つの苦しみとする。人材が高く低い場合、同じ時に並んで進むことができず、上の者は栄誉を得て、下の者は恥じ入る。その行いが傷つけられる。これを二つの苦しみとする。人との交流が常に楽しいとは限らず、楽しいときは互いに親しくなり、怒りのときは疎遠になり、疎遠になると怨みが生まれ、その行いを傷つける。これを三つの苦しみとする。地位は少なくても人は多い。仕事をする者たちは進んで競い、進む者たちは地位を争う。上官は部下を毀損し、ますます不正を増す。将は情勢を見ずにその言葉を受け入れる。これを一つの害とする。将と吏は趣味が異なり、清らかさと操りが異なる。清廉な吏はますます清廉になり、小さな言葉を挙げる。不正な吏は怒りを抱き、ゆっくりと彼らの過ちを求め、わずかな中傷によって罪に問われる。これを二つの害とする。将はたまたま助ける者の言葉を信じ、その者が清廉でない場合、順位を越えて人を引き抜く。意図を誤り、過度に毀損する。清廉な仕事を行い、立派な行いを伸ばす者は、その人に憎まれ、将によって傷つけられる。これを三つの害とする。人は進まないとき、三つの苦しみに苦しめられる。進んだとき、三つの害に悩まされる。たとえ孔子や墨子でさえ自分自身を守ることはできず、顔回や曾参ですら全身を守ることはできなかった。

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