一着との一期一会。
日々どんなお洋服を楽しんでいますか?
まるで雑誌に添えられるようなセリフである。
お洋服の選択肢が広がっているな〜と感じる今日この頃。
自由に、そして比較的お安くファッションスタイルをたくさん楽しめる。
ここ数年でなんとなくそれが広がっていて、時代の流れと共に老若男女問わずこの流れは進んでいる気がする。
そんな私も時代の流れに乗っているうちの一人なのだが、大人になった今でも足を運ぶとなんとも言えないお洋服との出会いに心惹かれる場所がある。
古着屋さんである。
学生といえば古着。そんな時代を過ごしていたこともあり、今もなんだかんだ古着から離れることができない。
当時はスウェット生地のカレッジパーカーにハマり、古着屋さんを覗いては色々なデザインのパーカーを手にしていたのが懐かしい。
肉厚パーカーが好きな理由の根底も、実はここにあったりする。
肉厚パーカーおすすめです。
今も昔も若者の街、原宿。
あの頃若者だった私も、もちろん利用させてもらっていた一人だ。
古着屋さんの代名詞「CHICAGO」(表参道店は一時閉店)を始め、裏路地にある古着屋さんエリアをフラフラして、一着との出会いを求め彷徨っていた。
普段は大学近くの「吉祥寺」に、もっぱら上下部活のスウェットという斬新スタイルに自転車を乗りこなし、嫌で仕方なかった部活までの時間を忘れるように過ごすという若さ故の行動も…。
あの時の自分を止めにいきたい。
友人が住んでいたエリアということで、町田の古着屋さんもよく通っていた。
(小田急沿線の古着スポット「下北沢」ではなく、町田というところがなんだか自分らしい。
賑わう駅周辺から少し離れると、実はいろんな雑居ビルの中に古着屋さんが多く入っていた。雰囲気が面白かったのを覚えている。
この当時プロデューサー(夫)が沿線近くに住んでいたらしく、町田もよくいたというのを聞き、「もしかしたらすれ違っていたかもしれない…?」
と、マンガのような展開にちょっと笑った。
古着屋さんは街によってそれぞれ雰囲気が違う。
セレクトした人の趣味も大きくあると思うが、置いてあるお洋服はどれも、
<ここでしか出会えないかもしれない…>
と、主張しあっている。
そんな中でキラリと光る自分好みの古着と出会えると、とても楽しい。
特に80年代・90年代を感じさせるお洋服と出会えた時には、その時間にタイムスリップさせてもらえるような嬉しさがある。
誰が着たのかわからないものはちょっと…と、いう危惧もあるだろう。
私は、着る前にきちんと洗えば問題ないさ〜と、そんな感覚でいるのだが、合わない人ももちろんいる。
今は、一斉に多くの人たちが同じお洋服を手にできる。これはこれで、みんなで比較しあえて楽しいと思う。
でも、今だからこそ、敢えてバラバラな種類と様々な時代を感じさせる古着を手にするというのは、なんだか貴重な気がするのだ。
つい最近まで着ていたシャツ。
大学の頃からずっと着ていたことに驚く…。
街の古着屋さんは、住むエリアによってはとても少ない。だから、見かけるとつい入りたくなる。
古着との一期一会。
自分だけのお気に入りを見つけて着ることが、何より楽しい。
そして、古着屋さんに通った日々は今もなんだかんだで私を作ってくれているのである。
落ち着いたらあの当時を思い出して古着屋さんを巡ってみたいなぁ。
そんな想像をしつつ、手元にある古着をお手入れするのであった。