いよいよハリケーン上陸【🐽❤️の旅#2】
ハリケーン前のビーチは穏やかで、これから数時間後にハリケーンが上陸するようにはまったく見えませんでした。
それでも、渡された注意書きによると夜8時には部屋で待機しなければいけません。
レストランは7時、館内のどんな施設も閉まります。従業員だって自宅に戻り家族の安全を確保しなければいけないでしょうから、ルームサービスなどもありません。エレベーターも使えないので、ハリケーンが終わるまでは2階の部屋に居て下さい。ハリケーンが終われば高層階のオーシャンビューにご案内できますとのこと。
2階の部屋に戻ると、非常食と思われる箱がふたつ届いていました。
部屋の冷蔵庫には各種飲み物が入っているし、コーヒーやお茶もありますから、困ることはないけど、リゾート内が完全にオープンできるのはいつになるのやら?(だって、わたしたちオールインクルーシブにお金払っているのよ……😅)
とはいえリラックスしに来ているので何もすることなくても問題ない。わたしたちは超ハッピーピーポーなので、どんな状況でも楽しい過ごし方をみつけられるタイプ。
シャワーを浴びてテレビをつけたら、あらNHKが入る!
わたしのミシガンの家では見えないのでしばらくつけておいたら、そのうちに『虎と翼』ってのが始まった。
あっ、これだ!!よく育さんがネタにしている連ドラだ。😁俄然ひとりで盛り上がる。
はじめて見た in Mexico。🤣
アメリカ視察から戻った寅ちゃんの場面。こういうドラマだったのか!今回ばかりはチンプンカンプンではなく、noteの記事がしっかりナルホド。
それにしても、このリゾートのベッドのでかいこと!
「こんなに大きなベッドだとプリンセスが遠いなぁ」とQPさん。
キングサイズよりさらに大きいスーパーキングサイズ(約2.5m x 2m)のようだ。これまでいろんなリゾートを渡り歩いてきたけどこのサイズは初めて。大人がゆうに4人寝られる大きさだ。
巨大ベッドに横たわり、大画面のスマートTVに映し出されるNHKをしばらく見ていた。連ドラのあとに続いて『あさイチ』ってのも始まった。
これが「あさイチか〜」と思いながら眺めていると、頭の中はすっかり日本モードになってきて自分が今どこにいるのかわからなくなってきました。
シャワーから出てきたQPさんに英語で話しかけられて我に返った。
わけのわからないテレビ番組を見ているわたしにキョトンとしています。🤣彼はわたしが何を見ようと何をしようとまるで気にしない人なのでそこは心地よい。
ところが、だんだん外の風が強くなってきてホテルのケーブル回線電波が途絶えたのか突然テレビは何も映らなくなりました。
すると、QPさんが自分のスマホと壁にかかっているスマートTVを接続しました。
オー! この手があったか。
QPさんのスマホ経由でネットフリックスが見えるようになり、ふたりでいっしょに楽しめそうな映画を見ることに。なんとなく見始めたのがコレ。
可もなく不可もない感じのラブコメディーを二人で見ているあいだにも、外の風はどんどん強くなりました。ハリケーン・ベリルがかなり接近していることがわかります。
映画が終わり、ドア越しにベランダの外を眺めるも、真っ暗でなにも見えないけど、ビューン、ビューン、ザブーン、ザワザワ、ゴォー、ゴォーと表現し難い轟音が響いています。まさかこの暴風の中でドアを開けるわけにもいきませんがまちがいなくハリケーン上陸中を実感しました。
もう、なんにもすることないので、今夜は寝ましょう!で一致。
二人でベッドに潜り込む。
👶🏻「massage?」
👸「Yes, Please!!」
旅の移動でお疲れのプリンセスの体をほぐしてくれるようです。実はQPさんはプロのマッサージ師顔負け、どこで習ったのかと思うほどマッサージ(+ハッピーエンディング🤫)がお上手なのです。マジックハンドを持つQPさんは、それだけでも掘り出し物といえます。
基本、わたしは他人に体を触られることを好まないので、ふだんマッサージサロンなどに行くことはないけど彼の全身もみほぐしマッサージは超価値有りです。
あまりに心地よくてそのまま寝落ちてしまいましたが、夜中の2時過ぎぐらいからは地響きがするほどの轟音がして、何度も目が覚めました。
外がどうなっているのか気になりますがどうすることもできません。ひたすら通り過ぎるのを待つのみです。
そして、朝がきてテラスに出てみると。
スタイリッシュだった椰子の木🌴が、暴風に長時間さらされたことを物語るようにこんな無惨な姿になっていました。
朝はきても、本来なら開いている朝食が食べられるリゾート内レストランは閉まったままなので、昨夜のうちに届いていた非常食とコーヒーで朝食を済ませて、服に着替えてハリケーン・ベリルの去った爪痕を見るため散歩にでました。
近くを歩いただけで、この調子ですからかなりの倒木被害があったと思われます。館内のエレベーターも止まったままです。レストランはやってませんが、ロビー横のスポーツバーだけは開いて、飲み物と軽食を出しはじめていました。
わたしたちが散歩しているのは、頑丈にできているリゾート内だけです。それでもガラスが割れていたり、どこからか暴風で運ばれてきたゴミが散乱していました。
「この分だと、リゾートで働いている人々の自宅もかなりの被害を受けているでしょうね。それでも仕事を休むわけにはいかなくてみんなが大変よね〜」
そんな話をしながら、すでにレベル5でハリケーン・ベリルに上陸されて住む家を失ったカリブ海の島々の被災者に思いを馳せました。
わたしたちの住むミシガン州は、冬こそ長いですがハリケーンも地震も起こりません。湖は多いけど山はないので山火事も、大洪水も土砂崩れもなく自然災害には見舞われにくい地域ですから、身近でこのような被害を目にする機会はありません。
「自然の前においては人は無力」とよく言いますが、気候変動としての温暖化が私たち人間の営みから排出される温室効果ガスによって引き起こされているのだとすれば、なんとかならないものかとあらためて考えさせられる体験でした。
さて、それはともかく今それをわたしたちが案じたところで何も変わりませんので、アダルトオンリー・オールインクルーシブの残りの時間を楽しむことにします。
ハリケーンが去ったあと、夜にはレストランも平常どおりに戻りこの日はフレンチレストランでお食事を楽しみました。
さあ、明日は「台風一過」ならぬ、「ハリケーン一過」に恵まれますように!🐽🧡