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【誇り#5】世界じゅうに“誇れる友”がいる

わたしには「泊めてくれる?」と言えば「いいよ」と言ってくれる友が世界じゅうにいる。ありがたいことだ。

多くは、おもに書くことを仕事としている人たちだ。繋がっていることで各国の生活者としての今が垣間見える。テレビやニュースといった既存メディアとは違う世界の動向が伺えることで、視野を広めてくれるし、多角的にものごとを判断するための情報源となりとっても役立っている。

こんな繋がりがあるのは、ひょんなことから海外在住のライターやコーディネーター、写真家などが集まるサイトを運営しているからだ。お付き合いは15年以上という人もいる。志が似ていて、海外在住、元在住という共通点やそれぞれがグローバルな生き方を求めている人たちということもあり、日本や旅先でオフ会を重ねるうちに親睦は深まっていった。

また、実際に会ったことはなくとも“書く”人たちとのコミュニケーションはお互いの書き物を読むことも多く、より深堀りできてわかりあえる利点もある。世界に友がいるということは、世界を知ることにも繋がる。

ここ数年は亡き夫と世界中を旅してきたが、旅先で知人に会えることは旅をより楽しくしてくれて、その幸運にほんとうに感謝している。イギリス、フランス、ベルギー、スペイン、ギリシャ、メキシコ、そして日本各地や米国各地で、現地に住む友たちと有意義な時間を過ごし楽しい思い出は倍増した。

思い出は宝だ。

単なる面会というよりは、人生をより思い出深くしてくれたと言っても言い過ぎではない。

当初、夫は「ネットで繋がっている知り合いなんて……」とネガティブな発言を繰り返したものだが、旅先でわたしといっしょに面会を楽しむようになっていった。会うからこそ関係も深まる。お互いに楽しいと思える時間を過ごすと、また次の約束も生まれる。

出会ったばかりのころには、ただの人だったのに、売れっ子ベストセラー作家になってしまった人もいる。その過程をずっと知る者としては、それこそ彼女といっしょに夢を実現しているような感覚にもなれて人ごとながらもうれしいものだ。

そんなステキな人たち、努力する人たちといつも繋がっていられることは、わたしにとって大きな励みであり、希望だ。どうせ生きているなら、いろんな世界の人たち、キラキラしている人たちと知り合い、親睦を深めていけることが、自分の人生の豊かさの糧になるのだと信じている。

いっしょに旅をしてきた夫が亡くなってしまったのはさびしいことだけど、世界のあちこちに友がいるのだから、コロナが収束したらまた会いに行こうと思っている。新しい年の願いとしてここに記す。

画像はスペイン・トレドの町並みを売れっ子作家となった彼女と歩く






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