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「何者でもない私」がフリーランスになった話
私は、2022年11月末に会社員を卒業し、フリーランスになりました。
当時の私を振り返っても、本当に「何者でもない私」がどうしてフリーランスの選択が出来たのか。
当時を振り返りながら、書き留めます。
フリーランスは何者かでないとなれないのか?
フリーランスになりたての時、業務委託のお話を探して知人経由で面談した企業で、はっきり言われたことがありました。
「業務委託でお願いするなら、何かのプロフェッショナルでないと」
その当時、私がやりたいと思っている「働くママの活躍支援」という文脈においては、前職で2年ほど女性活躍やダイバーシティの文脈で仕事をしていましたが、プログラム開発の経験や、自分自身が講師として登壇した経験も、ありませんでした。
そんな私は、経験値の浅さから、
・どうしてフリーランスになるの?
・会社員でもう少し経験を積んだら?
・子ども3人いるんだよね?大丈夫?
と周囲に心配していただくこともありました。
確かに、フリーランスというのは、「自分の名前で仕事する」ことになるので、自分が「何者であるか」「プロフェッショナルであること」はとても大切なこと。
(さらに、子どもが小さいので、フリーランスで仕事をするより、会社員の方が休みやすかったり、メリットがあるのではないかと。)
ですが、その時私が感じていたのは、
「フリーランスは何者かでないとなれないのか?」という素朴な疑問。
複業が一般的になってきている今、フリーランスになる前に会社員として種まきを行い、ある程度事業目途が立ってからフリーランスに転身される方が多いことは事実だと思いますし、その方が安心安全で一般的なことは理解しています。
しかし、私の中では素朴な疑問を持ったまま、「何物でもない私」のまま、フリーランスとして独立しました。
なぜ何者でもなくてもフリーランスになろう!と思ったのか
私の場合は、3つ。
1つ目は、元々楽観的な性格であること。「自分ならなんとかなるだろう」と思えるタイプであることもあり、心配よりも、「やりたいことを仕事にするために挑戦してみたい」と思えたことが大きかったです。
2つ目は、これはパートナーにも感謝感謝なのですが、パートナーの収入のみで家族が生活出来るよう、結婚当初から生活サイズを工夫していたこと。
私の会社員として一定の収入が入ってこなくても、家族としての生活は出来るというのは、大きな安心感になりました。
3つ目として、パートナーからの応援があったこと。私自身の想いを尊重し、応援してくれたことで、一歩踏み出す勇気になりました。
何者かになるには「時間がかかる」
末っ子を出産したのは笑が38歳の時。その後復職を考えた時、「30代最後の時間である」を、実感しました。そして、40代に向けて、わたしの本当にやりたい未来のために使いたいと、思うようになりました。
会社員のメリットは理解しつつも、有限な時間の中、しかも年々あっという間に過ぎていく時間の中で、「やりたいことがあるなら、今でしょ」と思うようになり、何者かになるのを待っていたらいつになるかわからないので、「待たない」決断をしました。
育休をサバティカルタイムと考えて行動する
フリーランスとしての実績もない、コネもない、本当にやりたいことも明確でなかった私。さすがに丸腰のままフリーランスになる勇気はなかったので、育休中の半年間を「サバティカルタイム」と仮決めし、子育てをしながら自分の名前で活動することの「お試しタイム」を取ることにしました。
当時からワーママはるさんが好きでウォッチしていたので、その流れで、育休中で乳児と保育園児、学童に通えない小学生もいる中で、「自分の中ではサバティカルタイムだ!!」と思うことで、フリーランスを疑似体験。
正直、この期間を持ったことは本当に良かったと思っています。
お金をいただくことの大変さを痛感したし、自分の名前で仕事をするということは、自分が何者なのか、何物でなくても表現しなくてはならなくなり、必死で自己紹介を考えてはアウトプットすることを繰り返しました。
フリーランスとして仕事を取りたい「欲」と、自分の内側の葛藤。
ハリボテでは通用しないことや、本当にやりたいことに向き合う日々を持てたことで、自身の在り方を見つめなおし、フリーランスになっても簡単に結果が出ることはないけど、「気長にやろう」と思えるようになりました。
いざ!フリーランスへ
私の場合は、フリーランスになる準備が出来たからフリーランスになったというより、末っ子の保育園入園に向けて段取りが出来たタイミングで、フリーランスになりました。
こういうのは巡り合わせなんでしょうね。
フリーランスになることを一つの選択肢として考えていましたが、決まるときはパズルのピースがスルスルっとはまっていく感じで心地良い。
フリーランスになり、不安がないと言えばウソになりますが、私がテーマにしている「持続可能な働き方」に近いていて嬉しいです。
ご縁に助けてもらう日々
丸腰だった私は、この1年で、ご縁をいただきお仕事をする機会が増えてきました。
コーチングセッションをしたり
ワークショップをやったり
ビジネスコンサルしたり
子ども向けのフォトアート教室を企画したり
コミュニティに参加したり。。
周囲のみなさんのご縁のおかげで、仕事においてもご縁の広がりを見せている今、感謝しかありません。
そして、今でも「何者でもない私」ですが、私は元気にやっています。
これから先、プロフェッショナルになることは望ましいですが、一方でわたしらしくしなやかに、活動していくことも大切な気がします。
これもわたしらしさ。
何者かになることに寄り添いつつも、本当はどうしたい?という想いを大切に、歩みを進めていきます。