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なぜ、新商品や新サービスを作らないと生き延びられないのか?

企業も個人事業主も、次から次へと新商品や新サービスを作ります。
正直、それらの商品やサービスなんて、もうすでに世の中にあることがほとんどですし、例えば家電、iPhoneや電子レンジなんて、代が変わっても、消費者の利便性はほとんど上がりません。

当社も含め、ムダな生産活動だなと思っていたのですが、こちらの本を読んで、考えを改めさせられました。

サピエンス全史の子ども向けといった感じです。人間の仕様を知らないと、ビジネスはできないなと感じる、ビジネスマンにオススメの本です。

あなたのビジネスは、どんな物語でお客様を惹きつけますか?

サピエンスは、国や会社や宗教といった、フィクションの物語を信じて、集団になれる能力があるからこそ、他の人類やマンモスなどの大型動物を絶滅させ、地球を支配しました。

「共感で集団になること」が最大のパワーです。

会社は「企業理念」「ブランド戦略」などで、お客様に物語を見せ、共感してもらい、その物語に沿った商品やサービスを売って、対価のお金を得ています。
ユニクロの物語(ブランド)とプラダの物語とでは、その内容が違うので、同じ品質・デザインのシャツだったとしても、2980円と29800円など、10倍の差が生まれます。

ただ、ユニクロの物語に共感する人の方が、プラダより圧倒的に多いため、ユニクロの売上は、プラダの何倍もあります。

「客数×客単価」の商売のバランスは、物語のバランスでもあります。

どんなフィクションが心地よくて、幸福だと感じられるか?
で、払うお金という、フィクションの数も変わるわけです。

だから、ブランド戦略が大切なのはわかります。

でも、サスティナビリティやSDGsという物語が流行っている今、次々とムダに新商品と称する、ほぼ同じ物を出す価値は薄れ、逆に出さないほうが共感してもらえるのではないかと考えていました。
定番品を続けるだけで良いのではないかと。

ただ、私たちは飽きやすいです。
競合や同業他社と呼ばれる、同じ物語でお金を取ろうとする会社はたくさんありますので、継続的に・安定的に稼ごうと思うのであれば、常に何かをして、顧客の注意を惹かなければ、すぐに忘れられてしまいます。

だから、例えムダなことだと分かっていても、次から次へと、

新商品や新サービスという、顧客の注意関心を奪う新しい物語

を出さなければいけないことに、気がつきました。

私が生きている間は、資本主義というフィクションから醒めることはなさそうなので、資本主義のルールの中で、資本主義の「良いと思われている生活」を送るには、ジレンマの中で、なんとも考えさせられる生産を、繰り返し続けなければいけないわけです。

カラービジネスの物語

まず大元として「色で幸せになれる」という物語があります。
幸せの定義は、その人その人にとっての「生きやすさ」がポイントだと思います。

それを細分化して、「似合う色のメイクや服を着ると、自分らしくなれて良い」というパーソナルカラー物語があります。
そのパーソナルカラーも

スプリングタイプは〇〇な印象で、芸能人なら〇〇で、似合う色グループはこれらで・・・という、タイプごとの物語があって、骨格診断も

ウェーブタイプは〇〇で・・・と、さらに細分化した物語を作って、そのどこかに共感する人を客にして、お金を頂こうとしているわけです。

だから、この細かな分類・サービスを

「誰かのための物語」

と捉えることは非常に重要で、サービスレベルに直結しますが、そう捉えているカラーリストは、少数派かもしれません。


と言いますのもの、アンケートを取ると、

「タイプごとの説明テンプレートが欲しい」
「タイプごとのイラストや画像素材が欲しい」

という要望が、非常に多いからです。

カラーリスト一人ひとりの、色の見え方や考え方は異なりますので、各カラーリストが、自分の提供する分類に合わせて、人を惹きつける物語を作り、集客しなければ仕事になりません。
テンプレートといった、平均値を取るようなものに物語性は薄く、大きな感動や共感は得られませんので、少しだけ何かが楽になるかもしれませんが、考えてアレンジしないと、役には立たつことはありません。

ですので、テンプレートなるものよりも必要なのは「自分で考えること」です。
自分で生み出したもので集客(共感)して初めて、本当の喜びが生まれますし。

絵が描けなくても、指示書をしっかりつくれば、5000〜10000円くらいで、イラストは外注できます。
指示書を作れるようなら、コツコツ練習すれば、自分でも描ける用になります。
ポケモンカードの模写から始め、2年くらい続けたら、私でも今回のイラストレベルなら、描けるようになりました。ですので、誰でも描けます。

なぜ物語として考え、深くサービスと自分と対峙できないのか?

それは単純に「面倒くさい」からで、考えることは、脳のエネルギーを非常に消費する、石器時代の生存戦略としては、採用し難い作業だからだと思います。

だから、物語を考えて作り出した、ほんの一部の方が、成功できるのだと感じます。

私が会って話を聞いた中ですと、日本パーソナルカラー協会のトミヤママチコさん・骨格スタイル協会の師岡朋子さん、TCカラーセラピー トゥルーカラーの中田哉子さんは、今振り返るとですが、このあたりの考えが、とてもしっかりしていたと感じます。

だからこそ、何千何万人と所属・受講する団体を運営できるわけで、物語の要素が無ければ無理です。

個人サロンでも、千人単位で集客する必要があります。

例えば1年で250人集客して、1万円のカラー診断をしたなら、売上は250万円です。1万5千円なら、売上は375万円。手取りは60%としたら150万〜225万円。
それを4年続けたら、1000人。

つまりは、1000人引きつける物語を考えることは必須で、避けると続けられる可能性が低くなります。

ちなみに、私がコロナ後に設定した物語は

「色を仕事にして、楽しむ人を増やしたい」

と、カラーリストを、教材のハード面と、仕事にするノウハウのソフト面から、サポートします!というものです。

設定したことで、私のマインドと行動が変わり、結果的に売上が増えているのだと感じます。


個人のカラーリストは、どんな物語を紡げば良いのか?

王道は、自分の生い立ち・カラーを仕事にしようと思った理由などを主軸として、一貫性をもって各サービスの物語を作ることです。

プロフィールページというのは、物語の肝ですので、「大事だよ」と言われるのは、そのためです。

プロフィールの拡張+時代のニーズで、サービスに物語性を持たせる。
この時代ニーズ(価値観というフィクション)が変わるので、サービスをこまめに「新サービス・新商品」としてアップデートを続ける。

例えば今は、優良コンテンツ(映画やドラマ、マンガや音楽という物語)が溢れた、「倍速消費」がニーズの時代ですので、この要素をキャッチコピーやショート動画などに組み込むという感じでしょうか?


「物語を作る」という、シンプルなことを考え続けて、2年行動を続けることができれば、個人サロンとしては、予約の取れない人気サロンになれると思います。

人によって好みは多種多様ですので、物語に正解はなく、同じ人でも、順調な時と、うまくいかなくて落ち込んでいる時期とでは、心に入ってくる物語は違います。

ですので、私たちに唯一できることは、「自分が良いと思う物語」を、結果なんて考えずに出すだけしかないです。


だから今日も、こんなイラストを描いて、長文を書いて、自分が良いと思える物語(投稿)をしているわけです。