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#stayhome の漫画あるき

毎朝ラジオを聴く。

最近Spotifyのラジオ(ではなくポッドキャストか)で面白い番組を見つけた。その回は、漫画について延々と話すもので、しかもシャムキャッツの夏目さんが出演している。それはもう聴くしかない。紹介された漫画は全てメモし、web公開されている漫画はすぐさま読んだ。

その後気付いたら、2冊漫画をポチっていた。しまった…

反省が生きませんが、今回は漫画です。どうぞ!

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かしこくて勇気ある子ども

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トーチで今5話まで連載されているのだけど、こういう感覚になる漫画は今までにあっただろうか?
柔らかいタッチの絵から滲む幸せほわほわなストーリーかと思いきや、予想をはるかに外れた展開になっていく。信じて疑わなった夢がこの世から消え失うことを目の当たりにした時、こうなるのも無理はない。子どもは間違いなくお腹の中にいて大きくなっていくのに、子どもを産むこと育てることを拒絶してしまう。そのストレスは計り知れない。ある程度読み進めると、題名にも納得できる。なんて鋭いストーリーなんだろう。

作者は山本美希さん。他の作品も読みたい。


ハウアーユー?

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同じく山本美希さんの作品。「かしこくて勇気ある子ども」を読んですぐ購入。

どんな内容なのかを全く知らずに、タイトルからも何も察せないまま読んだのだけど、またこれも今までに読んだことがないテーマの漫画だった。山本美希さんが提示するテーマは心に刺さる。なさそうだけど、ありそうな問題に溺れていく女たちの話。みていて辛いけど女性らしくて、極端で、考えさせられる。

この作品で特に面白かったのは、最後の章と作者による解説。
最後の章は、不幸を辿っていく女性について隣人のインタビューが展開される。そのことによって、実は女性がどんな人物だったのかを色んな目線からぼんやりと見えてくる。内容が少しずつ腑に落ちてくる感覚。
そして、最後に作者本人が各章を解説するというのが、かなり面白かった。各章の絵の入れ方や、なぜこの話をここに入れたのか。多くの読者はストーリーばかりを追ってしまうから、その細部を気に留めていないけど、改めて明らかにしてくれると物語の深みがぐっと増す。ああ、いい夜更かし!


10年以上単行本が出せなかった漫画家が『いつかティファニーで朝食を』を描くまで

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マキヒロチさんがTwitterで全て公開している「10年以上単行本が出せなかった漫画家が『いつかティファニーで朝食を』を描くまで」、面白かったなあ。

漫画家の厳しい道のりも凄まじいものだったけれど、編集者やデザイナーとの関係性が描かれているのも良かった。
特に編集者は、漫画家とまさに二人三脚。作品が売れる売れないは、かなり編集者にかかっていることをまじまじと感じた。作家の得意分野やうまい見せ方を提示できる編集者と会うことも運の内でもあるってことだ。


年上のひと

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この漫画はかなり前から気になっていて、確か初めて見たのはSPBSな気がする。水色と赤に、どこかまだ幼さを感じる女性がタバコを吸っている絵が大きく横に置かれている表紙に惹かれる。
先日トーチを漁っていたらなんと3話まで公開されていたので、すかさず読んだら良い…!ティーンのジェンダーについてすごく大胆に、でもそれがいやらしくなく描かれている。明らかに日本ではない、ヨーロッパ圏のティーンの話。日本にはないシンプルで流動的な絵のタッチ。

「セックス・エデュケーション」などを観ていても思うけど、欧米の16歳女の子が大人っぽすぎる。これはもうどうしようもなく国・血の”違い”を感じる。体の成長や性への目覚めが日本より早いし、そういうテーマに対してオープンなのが清々しいし、何より羨ましい。「セックス・エデュケーション」みたいな作品を日本が作ったらどんなものが出来上がるのだろう。こういう作品に触れると、日本のジェンダーや表現面での”遅れ”を感じてしまう。

3話までしか見れないので、続きは本を買うしかない。めちゃくちゃいいところなので、これは買うしかないよなあ


ディザインズ

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五十嵐大介さんの「ディザインズ」。ラジオで夏目さんが絶賛していたが、五十嵐大介さんの作品はとにかく素晴らしいらしい。
たしかにこれは凄まじい漫画を読んでしまったと思った。絵の美しさもそうだけど、人化する動物を設計(デザイン)する近未来的な話のクオリティの高さ。それぞれの動物が持つ環世界を人と掛け合わせ最強な動物人間を作り出す。こういうSFっぽい?漫画は読まないけど、これは絵の美しさとストーリーの展開がこの人天才か?と思うくらい秀逸。2・3巻も買わねば…

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一人で暮らし始めてからテレビを一切観なくなったのだけど、正直全然恋しくない。
よっぽどラジオから得ることのできる情報の方が有益だから。

webで読む漫画の面白さや今まで読まないような漫画に出会える可能性が、耳だけの情報で得られる。視覚的な情報ばかりで疲れてしまうから、音だけのメディアが今は最も心地いいかもしれない。

本の紹介をしているのに何言ってるんだって感じだけど。


あと25日追加されたので、まだまだ本に浸ることができる。
でも、さすがにうかうかしてられなくなってきたので、環境を動かさなければと焦るうかうかです。

※今回もwebなどで読める作品は、各タイトルにリンク貼ってます。簡単に読めるのでぜひ〜


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