熱中した結果、それが別に仕事につながらなくてもいい
何でもかんでも良い結果なんて、すぐは出ない
長い時間かけて、花開く、発酵する、醸成する的な
ゲームにのめり込んだ結果、eスポーツのプレイヤーやゲーム実況者になる人だっている。テレビゲームに熱中している子どもを叱っていた親は、何億円も稼ぎ出すeスポーツプレイヤーを見てどう思うだろう。
かつては存在しなかった職業や遊びがいまはどんどん生まれている。熱中した結果、それが別に仕事につながらなくてもいいではないか。そのときそのときに熱中した結果が、その人ならではの個性を作っていくのだ。
日本の教育現場では、とにかく異質なものを排除しようとする力が働いている。人と違うことをしたり、言ったりする人間は、教師からだけでなく、周りの同調圧力にも抑え込まれる。その結果、周りの空気を読む能力だけは異常に発達した人間ができあがっていく。
希少性と付加価値の高い能力を才能だとすれば、人と同じことをさせて才能が育まれるはずがない。子どもの才能を伸ばしたいと訴える親や教師は、まったく逆効果のことばかりしているのだ。
僕自身、学校や親から「××をしてはいけない」とさんざん邪魔されてきた。教師から殴られたこともある。幸いにして、僕は彼らの妨害をはねのけることができた。彼らの言い分がいかに間違っているのかを指摘し、イヤなものはイヤだと突っぱねることができた。だが、すべての子どもが親や教師の妨害をはねのけられるわけではない。
親は余計なことをすべきではない。「子どもの没頭を邪魔しない」ことだけを肝に銘じてほしい。何かに熱中している子どもを否定せず、自由に自己主張させる。そうした教育環境こそが子どもに必要だと僕は考える。
──『生き方革命』( https://q.bmd.jp/91/3008/1407/4208 )
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