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生物とコンピュータと情報科学

コンピュータ・情報科学の技術や理論、原理原則が生物システムに類似しているという話をよく耳にする。

DNAもアデニン、チミン、シトシン、グアニンの塩基からなるデジタル情報のようなもので、それをもとにタンパク質が合成される。コロナワクチンのメッセンジャーRNAもリバースエンジニアリングで解説した記事なども話題になった。

AIでも脳のニューラルネットワークの考えで発展して来たようだ。

では、人間にある意識とはなんなのか?AIにも意識はできるのか?みたいな議論になる。

AIに自意識などはないと思うが、視神経や聴神経にあたるものは、すでに人間よりも高度になっている。
 意識などないと考えられる動物から人間は意識を持つように進化したが、それは複雑な進化を遂げたわけではなく、「非常に簡単な改変が偶然起きただけで意識を持つように進化したのだろう」と川上量生さんは言う。
 確かに偶然複雑な回路が作られるとは思えない。プログラミングをしていて、一番簡単な改変は1行コードを足してある変数の中身を改変する、そのようなレベルのことが起こっているはずだと。

 短期記憶から長期記憶に定着させる役目を負っている海馬のような機能を実装し、そこになんらかの上書き回路的なものを継ぎ足せば意識のようなものが生まれてくる可能性は高いかもしれない。そんな話をしたし、そもそも今のAIでも身体拡張的に道具として導入するだけでも人間は強化することができる。これからはAI的に強化した人間がより強くなる時代なのである。

生物のシステムも複雑そうに見えて、わかってしまえ、非常にシンプルな真理だったりする。なるべくミスがないようにする仕組みは、堅牢だし、冗長性がある。いろんな変化に強い。

遺伝の本質も始めは、直感的にきっと『複雑なタンパク質に違いない』と言われていたが、前述したたった4つの塩基配列の組み合わせに過ぎなかった。真理は、直感に反することが良くある。地動説しかり、量子論しかり…、生物の原理原則も複雑そうに見えるシンプルなところに行きつくような気がする。

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『シン-ガクモン』福島県郡山市,サイエンススクール
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