Photo by golchiki (続)三つ子の魂百までも22 4 ボーン 2022年10月23日 05:41 今日の事を、僕は誰も居ないアパートで考えていた。僕のアパートは、2LDKの小さなアパートだが、一人暮らしなら充分である。だが、部屋に戻った時に一人だと寂しく感じるのは否めない。時々、大学時代の柔道仲間が遊びに来るが、最近は結婚して子供もいる為、こちらには、足が回らないみたいだ。怖かったのは、裕美さんの霊感である。偶然かどうか判らないが、パソコンの事を言い当てた。恐るべし、裕美!今度、僕の結婚相手を占ってもらおう!そんな事はさて起き、明日来てくれる広田美枝子さんとの話で今回の事件の様相が判る様な気がしていた。新美さんの友達の医師を見つけ出す事がキーポイントになると思った。明日は、修にも来て貰って広田さんの話を聞いてもらおう。ラインを送信し連絡を待っていたら、ok マークが届いた。明日の18:00頃に広田美枝子さんが来てくれる予定だ。次の日、私は仕事らしい仕事も無く、宣伝用のチラシをパソコンで作っていた。事務所にいるのは、私だけである。他の人達は何をしているのか分かりません。最近、依頼者が少ないのだ。此の探偵の仕事も忙しい時と暇な時との波が大きく、忙しい時は、此の人数では手が足りないので、他の事務所応援を頼んでいる。従業員を増やせるはどの、余裕はないのだ。まだまだ、小規模であるが、此の事件を警察よりも先に解明する事が出来たら、大きな宣伝になる。時刻は午後5時を過ぎていた。裕美さんが事務所に帰って来た。それと同時に伊東さんも帰って来た。「何か、依頼無かった?」と、裕美さんは僕に聞いてきたが、「残念な事に、電話も無かったです」と僕は応えた。伊東さんは、ソファーにどっかりと座り、タバコの煙を燻らせている。初めて見る光景である。此処は禁煙の筈だと思っていたのだが。また、伊東さんのタバコを吸う姿も初めて見た。僕は不思議に思い聞いた「伊東さんは、タバコを吸われるのですか?」「ずーっと、辞めていたが、最近吸い出した。此のコートを着ると、タバコが無いと不自然だ。本当は葉巻にしたいのだが。」伊東さんは、刑事コロンボの真似をしているのだ!と思った。だったら、僕はコナンでと言う思いが頭に浮かんだ。「昨日の裕美さんの霊感、びっくりしました。裕美さんって、本当に霊感あるのですか?」と、僕は裕美さんを持ち上げたが、一部本心でもある。すると、裕美さんは、髪の毛を横に掻き分けながら、すました表情で、私に告げた。「私は、幼い頃から霊感があったのよ。でも誰も信じてくれないから、あまり言う事はしなかったの。でも今回の事件は、この事務所始まって以来の難事件だし、私の霊感が必要ね。でも、感じる時がいつだか判らないの。急に浮かぶの。私の目に。不思議でしょ。」「不思議ですね。今度僕の結婚相手を占って下さい」「居ないです!そんな人は居ないです!」と、二度も居ないを強調した。しかも即答である。「冗談よ、今度見てあげるね。もしかすると、私かもよ」と、裕美さんは、笑いながら言ったが、目は本気だった!様な気がして、僕の背筋に悪寒が走った。そんなたわいない事を喋っている内に、時は過ぎ、約束の18:00前になって行った。修が現れたのは18:00の10分前であった。今日は美乃は来なかった。次に帰ってきたのは代表の直美さんだ。18:00の5分前であった。少し遅れて18:06に、広田美枝子さんが訪れた。少し息が切れていたみたいだが、5階はエレベーターが無いと辛い。それぞれに自己紹介した後、本題に入って行った。なにしろ、ソファーが二脚しか無い広田さんの隣に代表が座り、対面する形で私と伊東さんはソファーに座った。修と裕美さんは、椅子に座っているが、修は広田さんの真後ろだ。同じ顔が並ぶと、どっちがどっちか分からなくなるといけない。裕美さんは、いつもの様に僕の横にいる。 ダウンロード copy #小説 #事件 #笑い #コメディ #霊感 #売れないKindle作家 #いい加減なお話 #正誤性 #連続連載 4 この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか? サポート