霊が撮れる例のカメラ(10) 2 ボーン 2023年7月29日 19:34 10次の日、店主に言われた通りに、警察に匿名で写真を送った。事件は素早く解決し、その男は以前の殺人も認めた。その事件解決の報道を聞き、僕は店主の言われる通りにある有名な出版社にネガ入りの写真を持って行った。僕は有名カメラマンとなるかも知れない。僕の将来に希望が持てる事に喜びを感じた。僕は、あのカメラ店に行くのだが、いつも店が閉まっている店主にお礼を言いたくて、訪れてはいるのだが不在であるニ週間ぐらい会っていない。今日も店が閉まっている。「何故何だ! 前はいつでも開いていたのに。事件が解決した報告しに来たのに。」と、不満の独り言。しかも声が大きかった。その声が聞こえたのか?ある女性から声を掛けられた。50代ぐらいの太ってはいるが背の丈は低い小柄の女性だ。「このお店に用事があるのですか?」と、怪訝な表情を浮かべ聞いてくる。「此処の店の店主に用事があるのですが、最近不在で困っているんです。引っ越しされたのでしょうか?」「引っ越し?いえいえ、此処の人は一年ほど前から居ませんが・・・・」と、小声で言う。「そんな事無いですよ。僕二週間ぐらい前にこのカメラ買いました。このお店で」と、僕は女性に真顔で言い、カメラを見せた女性はカメラを手にして、「なつかしいわ。このカメラ。まだあったのですね。修さんのカメラね。『これって珍しいカメラだ』って修さんよく言っていたわ。」「あの〜( ^ω^ )。修さんって此処の店主さんですか?茶髪の店主さん?」「茶髪?そういえば、ニ年ぐらい前茶髪だったかな?悲しい事があって、気を紛らわすのに茶髪にしていたかも知れないな〜・・・」と、思い出すかの様に話してくる。「二年前では無くて、最近はどうなのですか?茶髪だったんですが?」「最近?最近って何よ!もう、修さんいないんですが。亡くなっているのよ!」「亡くなっているって、嘘でしょ?この前から何回も会っているんですが?」と、少し動揺しているのか、声が上ずる。「じゃ、修さんでは無い人ね。でもこのお店には誰も居ないのですが、店もずっと開いてはいませんが。(°▽°)」「でも、僕此処でカメラを買いましたし、フイルムも現像してもらいましたし、写真も、もらいましたよ。」と、本当は貰ったのだが、見栄を張り不満そうに言ってみた。「誰かが、店を開けていたのかな?そんな事は無いと思うのだけど。そうだ、修さんの写真が、携帯に保存されているよ。見ますか?ちょっと、こっちに来て。」と、人通りの邪魔になると思ったのか女性は、僕を歩道の端に寄せた「これよ、これ。二年前に撮った写真よ。この人が、修さん。この人が娘の瞳さん。」と、何故か明るくスマホの写真を見せてくれる。私は、その写真を見て驚きで声を出す事が出来ない。全身に悪寒が走り、小刻みに震えがきた。だが、その震えは数秒で止まった。どれくらいの時間写真を観ていたのだろうか?「この横に写っているのは、この人の娘さんですか?」と、やっと口が開けた。https://note.com/yagami12345/n/n13c241420ac2 ダウンロード copy #ホラー #連続小説 #売れないKindle作家 #どうでも良い話 #コメディホラー小説 2 この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか? サポート