(新)三つ子の魂百までも(25) ボーン 2023年8月14日 18:41 25現在、霊界の中で問題になっているのは、妖怪「猛烈熱女」の事だ。猛烈熱女は男好で、誘惑し男を自分の物にする。猛烈熱女は人間の男に抱きつき、男を蒸発させるのだ。その妖怪の体には電磁波が溢れているらしい。その電磁波で妖怪に触れた人間を蒸発させるみたいだ多く霊達は、その様に煩わしい妖怪に関わる事を避けていた。だが皿子は一人悩んでいた。どの様にすればあの妖怪の悪事を止める事ができるか思案に暮れていた。今日も、一人の男性が犠牲になったと噂で聞いた。「許せ無いわ、あの女。私が退治してやる!」と、皿子はさらに決意を固めた。……何処に行けばあの妖怪に会えるのだろう?……妖怪の居場所は、私たち霊界と同じ空間にいる事は間違いないのであるが、簡単には探せない。また偶然に会うことが難しい。今日も一人彷徨う皿子であった。霊界から下界を覗くと、多くの人達が家路に急いでいる景色はオレンジ色が、徐々に闇に変わっていく頃、若い男が公園のベンチに座っている。誰かと待ち合わせしているみたいで、そわそわしている。……あら、良い男じゃない。私のタイプだわ……と、皿子は思って男を見ていただが、もう一人別の物がその男を狙っていた。そう、あの妖怪、猛烈熱女だ!猛烈熱女は素早く下界に降りて行った。猛烈熱女は、男が望む女の顔に変える事が出来る解り易くいえば、男性が複数いたとすると、その妖怪 猛烈熱女の顔は、その男性の好みの女の顔になる要するに、一人、一人見ている顔が違うのだ。「お兄さん、そこで何をしているの?恋人でも待っているの?」と誘惑しているかの様に、猛烈熱女は男に近付いた男は訝しげに、彼女を見て言った。「美乃ちゃんじゃないの。どうしたの!こんなところで?美乃ちゃんも、公ちゃんと待ち合わせしたの?」驚いたのは、猛烈熱女だ!……何で私の名前を呼ぶのか?今日初めて会ったばかりなのに!……「何故、私の名前を知っているの?」と、猛烈熱女は浅はかにも、聞いてしまった。修の頭脳はフル回転した。公一とは全く違う速度で回っている。……この女は美乃ちゃんでは無い。もしかすると、裕美さんの言っていた、妖怪か⁉️ 気をつけよう。身体に触れない様に……と、修は瞬時に結論を出していた。……だが、どの様に対処すれば良いのか、解らない。……その時である、「修、待たせてごめん」と、公一の声が聞こえた。そして、「何で、直美さんが此処にいるの?」と、不思議そうに聞いた驚いたのが、猛烈熱女と修だった。修には、美乃が見えているのに、公一には直美さんが見えている間違い無い、こいつは妖怪だ!猛烈熱女は慌てている。……ここにいたらマズイ。それにこの二人は何?同じ顔をしている。もしかしたら、この二人も妖怪?……猛烈熱女は、直ぐに立ち去った。「あっ 」 と云う間にその女は消えた。「公ちゃん、あれは噂の妖怪女だよ、僕にはあの女が美乃に見えたんだが、公ちゃんには直美さんに見えたんだね」と、公一は何の事か判らず「そこにいたのは、直美さんじゃないの?」と、聞いた。「きっとあの妖怪は、人それぞれ見る顔が違うみたいだ」「妖怪? あの人 妖怪だったの!捕まえればよかったのに!」と悔しがる公一を、修は「捕まえたい気持ちは解るけど、あの女に触る事は出来ないよ。蒸発してしまう」と、冷静に修が言うのであった。危うく難を逃れた二人だが、別の場所で被害者が出た。またもや、男性が原因不明の失踪事件が報告された。その事を聞いて悔しがる皿子。今度こそ妖怪と対決するぞ。https://note.com/yagami12345/n/nd25d459627d0 ダウンロード copy いいなと思ったら応援しよう! チップで応援する #連載小説 #妖怪 #売れないKindle作家 #どうでもいいこと #蒸発 #猛烈熱女 #役にも立たない話 #皿子 #公一