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決闘年越し蕎麦#毎週ショートショートnote(410字の小説)


私は彼と優勝を懸けて戦う。
この勝負に負ける訳にはいかない。
何故なら、優勝賞金は500万円。
無職の私には、喉から手が出る程欲しい金だ。


その戦いは大晦日

「決闘年越し蕎麦」と名づけられたこの大会
蕎麦を使って決闘をするか?

蕎麦の早食いか?
それとも、大食いか?
両者の疑問であった。
私と彼は視線を浴びながら、
ステージの階段を昇って行く。

テーブルには、お椀。
わんこ蕎麦を食べるのか?
早食い競争か!
競技の説明も無く、大会委員長の合図で競技が始まった。
食べる終わるとお椀に蕎麦が注がていく
私も必死に食べたが、彼の方が速く規定の蕎麦を食べ終えた。
無念、私の負けか!

負けた私だが、「蕎麦は全部食べて下さい」と言われる。
そして、待つ事2時間。

何故か血を抜かれる私と彼。


優勝者の発表がされ、私の名前が呼ばれる。
何故だ?
早食いでは負けたのに。
この決闘は食後の血糖が高い者が優勝者
私は500万円の優勝賞金をゲット。

だが、糖尿病患者という事が判明した。








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