私は誰⁉️(6) 3 ボーン 2022年10月24日 00:16 小説 私は誰⁉️(6)ファミレスを出たあと両親は帰って行った。僕は妹の部屋に泊めてもらう事になった。本当に妹だろうか?妹であるから、私を泊めても気にしないのであろうか?妹の部屋に入ると、妹は直ぐにベッドに寝っ転がった。「兄ちゃんはソファーで寝て」と言われた。時計を見ると午後九時を過ぎていた。妹は、寝ながら雑誌を読んでいる。僕は妹に探りを入れてみた。両親の話だと、僕は平成6年生まれだ。28歳だ。妹の年齢は、幾つぐらいだろう?見た目は若くみえるが、2歳下と考えるなら、26歳ぐらいか? 最初から、妹の年齢を聞くのは、やめておこう。先ずは、母親の年齢を確かめよう。「ケイコ、お母さん、歳幾つだったけ?」「うー〜知らないけど、幾つだったかな? 六十歳ぐらいかな」(親の年齢も知らないのか?) ここは、たたみかけて聞こう。「ケイコは、幾つになった?」「幾つに見える?」と雑誌を読みながら答えた。おかしい、妹が兄に歳を聞かれて、「幾つに見える」と聞く人間がいるのか?キャバクラでキャバ嬢の歳を聞いているのでは、無いのだ。ここは、チャンスだ。「二十六歳か」妹は起き上がり、「失礼ね。そんな、歳では無いよ。もっと若い」と、少し怒って言った。私の妹では無い様に思える。顔も似て無いし、私と違って利功では無さそうだ。ここは、もっと若い年齢で言おう。「二十一歳ぐらいか?」「そうよ、去年成人式済んだとこよ。」僕より7歳下か。仮に母親の年齢を六十一歳にしても、母親はケイコを四十歳で産んだ事になる。母親はかなりの高齢出産だ。「子供の頃、僕とどんな事して遊んだ?」良い質問だと思った。7歳違うのだ。普通は同じ様には遊べ無い。変な答えが帰ってきたら、疑いが、確信にかわる。「う、、うん、よく覚えてない。」とあっさり、いなされた。当然であろう。「ケイコの血液型は?何なの」「何でそんな事聞くの?」雑誌を読みながら聞いた。「血液型で性格とか、わかるから、聞いてみた」兄が妹の性格を調べるのは、おかしな事だ。本当は血液型で親子関係が判るかも知れないと期待したのだが。「そんな事は、覚えているんだ。」と、訝しがったが、「A型よ、で、私、どんな性格なの」と聞いてきた。ここは、上手く答えないと疑われる。「聞いた所によると、几帳面な性格」と当てずっぽに、言っておいた。妹もそんな事はどうでもいいのか、雑誌を読んでいる。「僕の血液型知ってる?」「知らない」と即答である。おかしい、兄の血液型ぐらい、普通は知っているだろ。「お父さんとお母さんの、血液型は?」この時、妹は雑誌を読むのをやめ、こっちを見た。やばい、勘付いたか?。だが、僕は平然としながら、口笛を吹いた。でも、その態度は不自然だったかも知れない。妹は、少し間を取った後、「お父さんはA型で、お母さんB型よ。」とあっさり言った。A型とB型の両親なら、全ての血液型の子供が産まれても不思議では無い。この子は意外と賢いのかも知れない。油断してはいけない。「お風呂入るね。」言ってお風呂に行った。やはり現在は一緒にお風呂に入っていないみたいだ。携帯電話は置いてあった。連絡を取りに風呂に行った訳では無さそうだ。妹では、無い様な気もするが、妹の様な気もする。私は、一体誰⁉️なんだ。本当に、水原マナブと言う男なのか?と、考えている時、尿意を感じた。トイレに行くと鍵がかかっている。妹は風呂に行ったはずである。何故。そういえば、トイレと風呂、一緒だった。「早く出て」と、叫んでいた。Kindleにて販売しています。私は誰⁉️上巻 下巻に正規版とパラレル版があります。 ダウンロード copy #小説 #コメディ #復帰 #売れないKindle作家 #いい加減なお話 3 この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか? サポート